レコード大賞は「Da―iCE」のCITRUS “史上初”サブスク総再生回数1億超え「6面と獲った賞」

[ 2021年12月30日 21:54 ]

日本レコード大賞を受賞したDa―iCE(C)TBS
Photo By 提供写真

 「第63回日本レコード大賞」(主催日本作曲家協会)の最終審査会が30日、東京・初台の新国立劇場で行われ、男性5人組「Da―iCE(ダイス)」の「CITRUS(シトラス)」が大賞に輝いた。男性ダンス&ボーカルグループの受賞は15年の「三代目 J SOUL BROTHERS」以来、6年ぶり。最優秀新人賞はロックバンド「マカロニえんぴつ」が受賞した。

 地道な活動がようやく実を結んだ。結成から約11年。イケメングループが実力でも頂点をつかみ取った。リーダーの工藤大輝は「僕ら、ファンの方々のことを『6面』と呼ばせてもらってるんですけど、『6面』の皆さんと獲った賞だと思いますので、みなさんにまず感謝の気持ちを伝えたい」と感謝の言葉を語った。

 またボーカルの大野雄大は「僕たち結成10年経っているんですけど、今まで応援してくださった方々、僕たちの楽曲を聴いてくださっている方々、全ての方に感謝の気持ちを伝えたい」と喜んだ。

 「CITRUS」は昨年10~12月放送の日本テレビ系ドラマ「極主夫道」の主題歌で、発売は同11月。サブスクリプション(定額聴き放題)の総再生回数が「ヒットの新基準」と言われる1億回を今年9月に超え、現在は約1億5000万回。日本人の男性ダンス&ボーカルグループの歌が1億回を突破するのは史上初の快挙だった。

 よく「歌われた」ことでロングヒットした。「ドライフラワー」のヒットで知られる優里や演歌歌手の小林幸子らがカバー。カラオケ大手の第一興商の月間ランキングでは8~11月で連続トップ10入り。ボーカルの花村想太と大野雄大がYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で同曲を一発撮りで歌った動画が4月に公開されると、サブスクやカラオケでの人気が加速した。

 花村とリーダーの工藤大輝が作詞。♪離さないって決めたから 守りたいって言ったのさ…、と貫き通す思いを歌ったバラード。Kaz Kuwamuraと中山翔吾の両氏が作曲した。

 地道な努力が報われた。11年の結成時に東京・渋谷で開催したライブの観客はわずか10人。めげずに年間100本以上のライブを続け、14年にメジャーデビュー。4オクターブのハイトーンボイスを自在に操るツインボーカルと、統率の取れたダンスで徐々に口コミの人気を広げ、昨年1月には渋谷区内で最も大きい会場の国立代々木競技場第1体育館でライブを開催。花村は1万人のファンを前に「こうして一番小さな会場から大きな会場まで、皆さんと一緒に歩んでこられて幸せ」と感慨に浸っていた。

 今年は自身初の全国アリーナツアーを開催し、名実ともに勢いに乗っている。東京ドーム公演で5万人動員を目指している5人の今後に注目が集まる。

続きを表示

この記事のフォト

2021年12月30日のニュース