「ペナルティ」ワッキー、中咽頭がんで8日入院、8月末まで休養「全力で頑張る」

[ 2020年6月8日 05:30 ]

お笑いコンビ「ペナルティ」のワッキー
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 お笑いコンビ「ペナルティ」のワッキー(47)が、ステージ1の中咽頭がんを患っていることを7日、所属の吉本興業が発表した。8日から7月下旬まで入院し、8月末まで休養する。

 吉本によると、4月上旬に首にしこりのようなものを感じ、都内の病院で何度か検査をしたところ、初期のがんが見つかった。

 関係者によると「普段の生活の中で違和感を覚えたようだ。目立った体調不良はないと聞いている」という。

 木曜レギュラーを務めるCS放送・J SPORTSのサッカー番組「Foot!」(後10・00)への出演を見合わせる以外は、仕事への影響はない。

 中咽頭がんは、鼻から食道につながる部分のうち、舌の奥あたりにできる。ワッキーは医師と相談の結果、外科手術をせず、放射線化学療法で治療する。事務所関係者によると手術しない理由の一つとして「声帯へ万が一影響を及ぼす可能性も考慮された」と話す。

 芸能人にとって声は商売道具。過去には09年に死去したロック歌手の故忌野清志郎さん(享年58)、11年に死去した落語家の故立川談志さん(享年75)がいずれも喉頭がんで声帯摘出手術を拒否。同じ喉頭がんを患った音楽プロデューサー、つんく♂(51)は「生きる道を選んだ」と14年に声帯を摘出した。

 西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏は「喉仏側に位置する喉頭と違い咽頭は声帯から遠く、外科手術をしても影響は出にくい」と説明。「ただ、がんが初期なので、放射線化学療法のみで十分に治癒が見込めるという判断だと思う」とした。中咽頭がんの要因について中原氏は「タバコと酒」を挙げた。事務所関係者によるとワッキーは「タバコは吸っていない」という。

 ワッキーはこの日、自身のツイッターを更新。新型コロナウイルスの影響が続く中「世間様が大変な時期に自分の事ですいません」と前置きし「また皆さまの前に元気な姿をお見せできるよう全力で頑張ってきます!」と治療への意気込みをつづった。

 《巨泉さんや坂本龍一も》中咽頭がんを患った芸能人には、テレビの司会などで活躍した故大橋巨泉さんや仕事復帰を果たした、世界的音楽家の坂本龍一(68)らがいる。俳優の村野武範(75)は陽子線治療を行い、回復した。その他では落語家の林家木久扇(82)が喉頭がんになったが、手術を避けて放射線治療で回復。「笑点」などに出演している。

 ▽中咽頭がん 鼻の奥から食道までの飲食物と空気が通る咽頭の中ほどにできるがん。自覚症状は喉のしこり、食べ物などをのみ込む際の違和感、リンパ節の腫れなどがあるが、初期段階ではいずれも気がつきにくいという。原因としては、喫煙や飲酒などが挙げられる。治療には主に外科的手術、抗がん剤などの化学療法、放射線療法があるが、発見が早かった場合には放射線治療が行われる。進行している場合には、声帯を切除しなければならないこともある。

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2020年6月8日のニュース