吉田拓郎 約3年半ぶりのニッポン放送レギュラーで「最終章」

[ 2017年3月8日 16:31 ]

ニッポン放送「春の新番組」パーソナリティ発表記者会見に出席した菅田将暉(左)と吉田拓郎
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 歌手の吉田拓郎(70)が8日、都内で行われたニッポン放送「春の新番組」パーソナリティ発表記者会見に出席。4月2日スタートの「吉田拓郎ラジオでナイト」(日曜前11・30)で約3年半ぶりに同局のラジオパーソナリティーに復帰することを発表した。

 「一生懸命やると。一生懸命やろう。とにかく一生懸命やろうかな。一生懸命やるしかないと。ホントですよ!」と繰り返し、意気込み。2013年9月以来となる約3年半ぶりの同局のパーソナリティーとなるが、「前は坂崎幸之助さんと一緒に何年かやっていたんですが、一緒にやっていることに違和感を感じ始めた。いらないんじゃいかって」とジョークを交えつつ、「ラジオと長い付き合いをさせていただいて、そろそろ自分の人生の最終レギュラー番組を考えたいなと思った。その時には1人でやろうかなと。人間として1人で生きていけるところをそろそろ見せなきゃいけないと思って、ニッポン放送に電話した」と復帰のきっかけを独特な表現で明かした。

 「レギュラー番組の最終章」という位置づけにしているという番組について「いろんなことが、いろんな意味で最終章を迎えつつあると思う。音楽を含めていろいろと考えるところはある。ラジオは僕にとってはとても大事な青春でもある。その終末という、終焉というか、最終章はやっぱりラジオで締めくくるのが大事な青春の幕の閉じ方になるかなと」としながらも「というと凄くいい番組を連想しがちですが、大した番組ではないです」と落とし、笑わせた。

 番組はこれまであまり語ることがなかった、自身の作品群がいつ、どこで、どのように作られたかを明かす場となる。ラジオじゃなきゃしゃべらないという思いを込めたタイトルになっている。「歌詞っていうのは聞く人によって捉え方も様々。かなり曲解されたり、誤解されたり、1人勝手な道を歩んでいたりすることは歌詞にはよくある。そんなことだったのかという歌詞も結構あると思う。聞いていて、勝手な連想をした歌詞をそうじゃなかったんだよって作った当時の思いの話のしていくのは面白いことだなと思う。最終章では、そういう話もしていきたい」と話した吉田。自身が作曲し、作詞を松本隆さんが担当した「外は白い雪の夜」を例に挙げ、「女性のほうが別れの日に最後のシャワーを浴びて、悲しいでしょ?という歌詞がある。今、そんな女がいるのか?というのが非常に気になる。最後の思い出にシャワーを浴びるような女がこの世のいるのかと。そういう話をしてみたい」と続け、笑わせた。

 番組では、リスナーの曲にまつわる思い出やエピソードをつのる。「俗に言うと、リスナー参加型だけど、リスナーがメインになる番組が作れるかなと。吉田拓郎は引き立て役になるんじゃないかと。僕がこう思うとか、僕は何かを感じているとか、大仰に言っていく番組にはしたくない。そういう引き際にしたい」と力を込めた。

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2017年3月8日のニュース