中井貴一 錦織にエール「彼こそ侍 負けてニュースになる選手に」

[ 2014年9月9日 20:37 ]

映画「柘榴坂の仇討」プレミア試写会の壇上で笑顔を見せる中井貴一(左)と広末涼子

 俳優・中井貴一(52)が主演する時代劇映画「柘榴坂の仇討」(監督若松節朗、9月20日公開)の完成披露試写会が9日、都内で行われた。テニスでインターハイ出場経験のある中井は、全米オープンで準優勝した錦織圭(24)を「いくらチームがあっても、コートに立った時は孤独。彼こそ侍」と絶賛。「彼らのレベルは超人級で、神さまから与えられた人間のみが立てる世界。でも、まだ夢の扉を開いたところ。これからは負けてニュースになる選手になってほしい」と熱いエールを送った。

 映画は、直木賞作家・浅田次郎氏の同名短編が原作。桜田門外の変で主君・井伊直弼を殺した刺客を13年追い続ける武士を演じた中井は、「ここ数年、時代劇が良くないといわれているが、時代劇は日本の文化でもあるので、僕たちはその火を灯し続けなければならない」と力説。その上で、「真正面から、すべての飛び道具を排除して日本人の心をとらえた。多くの方に見ていただければ、作り続けることにつながる。邦画が良くなることを心から願っています」と訴えた。

 敵役となる阿部寛(50)は、「貴一さんは自分を律していらっしゃるので、なるべく近寄らないようにという覚悟を持って撮影に臨んだ。でも、撮影の初日にトイレでばったり会ってしまった」と冗談めかして振り返る。中井の妻を演じた広末涼子(34)はあでやかな着物姿で登場し、「中井さんはオンとオフが見えないくらい、常に姿勢を正していらっしゃったので、側にいると私も自然に役になれました」と称えた。

 中井は公開に向け、先月から全国9都市で地方キャンペーンを展開。「地方ごとにいい反応をいただけて、ちょっと怖いくらい。でも、公開して“えっ”とならないよう、勝ってカブトの緒を締めていきたい」と気持ちを引き締めていた。

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2014年9月9日のニュース