栩内被告 科捜研と全面対決!所員出廷し「いちゃもん」一蹴へ

[ 2014年9月9日 05:30 ]

覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われている栩内香澄美被告=5月撮影

 歌手のASKA(本名宮崎重明)被告(56)とともに逮捕・起訴された愛人で、覚せい剤取締法違反(使用)罪に問われている栩内(とちない)香澄美被告(37)の第2回公判が、9日に東京地裁で開かれる。栩内被告は初公判で、覚せい剤の陽性反応が出たのは鑑定ミスだと主張。これに対し、鑑定をした科学捜査研究所の所員が出廷し、こうした主張を一蹴する構えだ。

 思わぬケンカを売られ、科捜研は怒り心頭だ。

 栩内被告は初公判で、尿鑑定で陽性反応を示したのは、膣(ちつ)内に残っていたASKA被告の体液だと驚きの主張を展開。毛髪鑑定も、セックス中にASKA被告のかいた汗が栩内被告の髪の毛に付着し、これが反応したと訴えた。また、2回目の毛髪鑑定では陽性反応を示さなかったとして「鑑定」そのものを争点にして争う構えだ。

 これに対し検察側は9日の公判で、鑑定を行った科捜研の所員を出廷させる。所員は具体的な数値などを交えて鑑定結果を示し、他人の体液が陽性反応を示したような前例はないと主張するとみられる。

 捜査関係者は「鑑定自体にいちゃもんをつけられ、科捜研は相当怒っている。仮に栩内被告側の主張が通って無罪となろうものなら、薬物事犯の立件の根幹が崩れ去ってしまう」と話した。科捜研は威信をかけ、負けられない戦いに挑む。

 一方、弁護側が「陰性だった」と主張する2回目の毛髪鑑定の結果を、検察側はどう説明するのか。2回目の鑑定は、覚せい剤の使用時期を特定するために実施。毛髪は「1センチで1カ月」とされるため1本の髪の毛を数センチずつに切って鑑定したという。捜査関係者は「部分的にはっきりと数値が出ないところがあったようだ。数値が基準に達しないと陰性となる。でも実際は、低い数値で陽性反応を示していたと聞いている」と明かした。

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2014年9月9日のニュース