阪神・青柳 “変則の誇り”胸に今季初の甲子園で待望の初勝利&バットでも5年ぶり犠飛

[ 2024年4月20日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神7-0中日 ( 2024年4月19日    甲子園 )

<神・中>先発した青柳(撮影・須田 麻祐子)
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 今季初めて甲子園のマウンドに上がった阪神・青柳が登板4試合目で待望の初勝利を挙げた。今季の開幕投手が要所を締めて6回6安打無失点。絶好調とはいえない中でも、粘投が光った。

 「6回しか投げられなかったけど、ゼロで帰ってこられたんでよかったなと」

 2回1死二、三塁のピンチを乗り切ると3回以降は走者を背負っても得点は与えなかった。バットでも2回1死満塁で2点目を叩き出した。19年以来5年ぶりとなる通算2本目の犠飛。投打で躍動した会心の1勝だった。

 不完全燃焼に終わった昨季から逆襲を期すシーズンの原動力は“変則の誇り”だ。「僕みたいな変則フォームに憧れる子が増えていけば。そのためにもダメだった昨年から今年上がっていかないといけない」。変則投法のトップを走ってきた自負がある。

 「今もDeNAの平良、巨人の高橋礼、西武の与座とか名前が挙がるくらいしかいない。こういう投げ方でも勝てるし、タイトルを獲れると思ってもらいたい。僕が活躍することで投げたいと思う子もいると思う。どうしても変則はエースの次とか。オーバースローで160キロ投げる投手とも渡り合えるってところを見せていかないと」

 「青柳は一昨年がピークだった」の声を見返すためにオフから鍛錬を積んできた。9年目を迎えた30歳右腕は、短命のイメージが強い変則投手の常識を変える戦いに挑んでいる。「勝てたことはうれしいですけど、やることは変わんないと思います」。22年7月15日以来の中日戦勝利でプロ通算60勝に到達も通過点だ。青柳にはまだまだ果たすべき使命がある。(遠藤 礼)

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