今夏甲子園「2部制」導入 開場100年の節目に新たな暑さ対策 一日3試合の第1~第3日で実施

[ 2024年4月20日 05:00 ]

23年夏の甲子園から実施されたクーリングタイム
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 日本高野連は19日、大阪市内で今夏の第106回全国高校野球選手権大会(8月7日から17日間)の第2回運営委員会を開き、試合を午前と夕方に分ける「2部制」の導入を決めた。対象日は一日の試合数が3試合の第1日から第3日までで、熱中症対策の一環として大会史上初めて実施される。

 甲子園が開場100年を迎える節目の年に、懸案の暑さ対策で一歩を踏み出した。22年から導入が検討されてきた2部制は、一日3試合日の3日間に限って実施する。日本高野連の井本亘事務局長は「何か一歩踏み出さないと次の展開が見えてこない」と説明した。

 開会式のある第1日は午前中に1試合、午後4時から残り2試合を実施。第2、第3日は、午前中に2試合、午後5時から残り1試合を行う。雨天順延などで一日3試合日が10日以降に開催される場合は、2部制ではなく3試合を連続して行う。4試合日は1枚の入場券で一日通しでの観戦が可能だが、2部制の日は午前、夕方の2種類の入場券を半額程度で販売し、観客は入れ替える。第1日の第1試合が午後1時30分、第2、第3日の第2試合が同2時30分に終了していない場合は、原則として翌日以降の継続試合となる。

 過去には18年夏の京都大会で、7月23日に1会場で行う準々決勝4試合を2部に分けたことがある。この時の第4試合は午後7時過ぎに始まり、10時半過ぎに終了。同日の京都市の最高気温は38・7度に達しており、京都府高野連の判断を日本高野連が支持した。

 主催社である朝日新聞の志方浩文大阪本社代表室高校野球総合センター長は「まず2部制をやることで課題を洗い出し、今後の4試合日の2部制実施の可能性について探っていきたい」と言及した。午前の部に2試合を実施するのは、将来的な4試合日での2部制導入へ課題を把握する狙いがある。また、準決勝は昨年から1時間早まり、第1試合が午前8時、第2試合が同10時35分開始。昨年は午後2時だった決勝の開始時間は午前10時に変更された。

 ▼オリックス・吉田(18年夏に秋田・金足農のエースとして準優勝)汗が凄かった。リスクが減るのは凄くいいこと。

 ▼西武・高橋(13年夏に群馬・前橋育英のエースとして優勝)異常な暑さ。(対策は)本当に大事。絶対に考えてあげた方がいい。

 ▼ソフトバンク・今宮(大分・明豊の遊撃手兼投手として3年時の09年夏は8強)今は僕らの時代と比べると尋常じゃない暑さ。熱中症は命にも関わる。高校生からしたら助かると思う。

 ▼U18日本代表・小倉全由監督 今は以前の暑さとちょっと違う。まだ大きな事故にはなっていないのかもしれないが足をつっている選手が増えている印象で心配だった。

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