中畑清氏 監督就任3年目の中日&日本ハムの逆襲に期待!両リーグの台風の目になる可能性は十分

[ 2024年2月20日 05:31 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル!】沖縄に行って、いい“お土産”をもらった。就任以来2年連続最下位で今年3年目を迎える2人の監督から力強い言葉が聞けたんだ。

 中日の立浪監督が「やっと戦えるチームになってきました」と言えば、日本ハムの新庄監督は「勝負する準備が整いました」。手応えがなきゃ口にできないセリフだ。

 まずは中日。背番号219の新外国人選手が立浪監督の心をつかんでいる。キューバから育成で獲ったロドリゲス。グラブさばきが良くて見映えがするショートだ。

 第2クールから1軍の北谷に呼んでバッティングを教えたら「4日間で見違えるようになった」という。21歳。吸収力がある。1メートル84、74キロと細いけど、足が長くて顔もシュッとしている。

 二塁は2軍の読谷で調整している2年目の田中。去年は右肩を脱臼してシーズンを棒に振ったけど、こちらも守備は抜群らしい。

 現役時代にショート、二塁、三塁の3ポジションでゴールデングラブ賞を獲得した立浪監督。2人で鉄壁の二遊間をつくりたいんだ。

 去年のチーム防御率3・08はリーグ2位。それでいて56勝82敗5分け。ともに最低のチーム打率・234、71本塁打の貧打に加え、3番目に多い79失策を記録した守備が足を引っ張った。

 野手は中田、中島、メジャー通算40本塁打のディカーソンらを獲得。得点力を上げて、守り抜いていく。立浪監督の新二遊間構想にはチームを変えていくんだという意図が明確に出ている。

 日本ハムはDeNAとの練習試合、シートノックを見て新庄野球が浸透してるのを感じたね。外野手からの返球が全て低く、カットマンへしっかり制球されていた。

 こちらもチーム防御率3・08はリーグ3位ながらリーグ最低のチーム打率・231、最多の94失策。打てない、守れないチームだった。

 そこへメジャー通算108本塁打のレイエスを獲得。レイズに移籍したエース・上沢の穴はオリックスからFA宣言した山崎を獲って埋めた。そして何より2年間使い続けてきた選手の成長がある。

 時を同じくして聞いた3年目の「勝負」宣言。両リーグの台風の目になる可能性は十分ある。期待したいな。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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