広島・大瀬良「このまま何もなければ、間に合うだろうという感じ」 開幕が見えた

[ 2024年2月16日 05:45 ]

ブルペンで投げ込む広島・大瀬良(撮影・平嶋 理子)
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 広島の沖縄2次キャンプが15日にコザしんきんスタジアムでスタートし、大瀬良大地投手(32)が全球種を交えてブルペンで58球を投じた。31球目からは、昨年10月の右肘手術後初となるセットポジションでの投球練習。順調な回復ぶりに充実感をにじませ、今季開幕に向けて「何もなければ間に合うだろうという感じ」と自信をみせた。

 気温24度。春を思わせる沖縄の陽気に包まれて、大瀬良は投球練習に汗を流した。宮崎・日南1次キャンプ最終クールに2度ブルペンに入っており、捕手を座らせての投球練習はこれで3度目。表情には充実感がにじんだ。

 「暖かいと体が動くので気を付けながら。途中から気にせずしっかり投げることができた。寒さを気にせず、いろいろ確認できるのは利点かな…と」

 カーブ、フォーク、チェンジアップ、ツーシームを交えながら58球。「腕の軌道が横振りっぽくなっていた」。スライダー、カットボールはラプソード(弾道測定分析機器)で一球、一球確認をしながら腕の位置を修正した。

 30球でワインドアップをやめ、31球目からは術後初めてセットポジションからの投球。ブルペン捕手に「初めてなんで荒れるかもしれない」と声をかけたものの、案じるまでもなかった。バランスよく制球してみせ、自然に声は弾んだ。

 「プラン通りに一つも飛ばすことなく、停滞することもなく、やりたいことができている。それの積み重ねが今。このまま何もなければ、間に合うだろうっていう感じ」

 順調にいけば…という前提付きでも、シーズン開幕に初めて言及し「間に合う」と口にしたのは、手応えがあるからに他ならない。新井監督も「いい表情をしている。手応えはあると思う。開幕ありきじゃないけど、間に合ってくれるに越したことはない」と語った。

 投球練習から一夜明けた、きょう16日に体の反応を確認。問題がなければ強度を上げ、球数を徐々に増やしていく青写真を描く。

 「70~100球を投げてみて体の反応を確認し、問題がなければ対バッターに移行していけるかな…と」

 2年連続で1桁勝利に終わり、大きな分岐点と位置づける今季。「結果を残さないと、どんどん苦しくなる。周りから見てもそうだろうし、僕自身が一番感じている」。復権へ。暖かな春の風が完全復活を誓う大黒柱の背中を後押しする。 (江尾 卓也)

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