中日・中田翔 バットも、言動も「オトナの魅力」 柵越え0発に「僕が新人なら“場外何発”みたいな…」

[ 2024年2月2日 04:45 ]

バットを手にフリー打撃へ向かう中日・中田(撮影・椎名 航)
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 「竜の中田翔」はオトナだった。中日・中田が移籍後初めてユニホーム姿を披露し、屋外フリー打撃を行った。39スイングで柵越えはなかったが、逆方向を意識するなど、プロ17年目の34歳は、丁寧で洗練された打撃技術で貫禄を示した。

 「強風だったし、だからこそ丁寧な打撃ができた。ブンブン振り回すフリー打撃なんか欲してないでしょ? 僕が新人なら“場外何発”みたいな記事を書きたいだろうけど中田翔も大人になったということ。大人の中田翔を見せられたかな」

 外見はド派手な金髪丸刈り姿でも、内面からにじみ出たのは落ち着き払ったアダルトな空気感。北谷の上空に吹き荒れる逆風を見て取るとスイング動作やバットの出し方などの確認作業を重視して状態良化に努めた。柵越え0発の後、10分弱の取材を「大人」発言10連発で締めた。

 フリー打撃では、柵越えすると客席から拍手が響くことが通例だが、中田は違う。背番号6が打席に立っただけで場内から歓声と拍手が降り注ぐ。大物の証。それでも、「うれしいし、ありがたい。今までならブンブン振り回して柵越えを狙っているかもしれないけど、その辺も大人になったということ」。視察した立浪監督からも「実績もあるし考えもあるでしょうから任せています」と“大人扱い”で期待された。

 「打撃に関しては、まだまだ無知でレベルも低い。何度も油断して失敗してきた。いい状態まで持っていくのに何日も何週間もかかるが、落ちるのは1時間でも崩れる。隙を見せないように、やる」と最後までオトナの余裕を漂わせた。2年連続最下位からの逆襲へ、大黒柱が存在感を放つ。 (湯澤 涼)

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