大野豊氏 大瀬良は気迫でチーム鼓舞したが打線ふるわず…がむしゃらに得点を重ねるしかない

[ 2023年10月20日 05:45 ]

セCSファイナルS第2戦   広島1ー2阪神 ( 2023年10月19日    甲子園 )

<神・広>9回にベンチで声を出す大瀬良(撮影・島崎忠彦)
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 【大野豊 視点】いい試合だった。勝つチャンスもあった。しかし広島は所々でスキを見せた。9回、栗林は1死から大山に許した二塁打は仕方がない。続く佐藤輝を空振り三振、ノイジーを申告敬遠にして2死一、二塁までは想定通りだが、ここで坂本を打ち取っておかなければならなかった。坂本に四球で満塁としたところがポイントだ。

 木浪に右前打された高めのフォークは、まったく落ちていない。高め直球のボール球でファウルを奪っていたため、木浪が目付をしていただろう高めへの“半速球”はおあつらえ向きだ。

 初回は1死三塁で小園が左前打。せっかく安打で先制し、さらに好機は続いたものの堂林が三ゴロ併殺打で1点どまり。2回も、3回も先頭打者を出しただけに、早いうちに2点目、3点目を奪えていれば不安定だった伊藤将を攻略して違った展開にできた。

 大瀬良が真っすぐ中心の気迫の投球で7回1失点に抑えた。雄たけび、ガッツポーズでチームを鼓舞した。しかし、これを見ても打線がふるわない。1つ勝てば流れは変わる。がむしゃらに得点を重ねるしかない。(スポニチ本紙評論家)

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