有藤通世氏 安田がロッテ打線に勢い 9回殊勲の同点二塁打は進塁打の“延長線”

[ 2023年10月20日 05:30 ]

パCSファイナルS第2戦   ロッテ6―5オリックス ( 2023年10月19日    京セラD )

<オ・ロ>2本のタイムリーで殊勲の安田(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 【有藤通世 視点】ロッテがよく粘った。盤石といわれたオリックス投手陣相手に少ないチャンスをものにする集中力。安田が打線に勢いをつけている。

 無死一塁で迎えた9回の打席。カウント1―1から5球連続ファウルで粘った8球目、和田の盗塁で無死二塁に場面が変わった。ここで安田に求められるのは最低限、進塁打になる右方向へのゴロ。9球目のファウルの後、10球目の山岡の縦のスライダーを引っ張り込んで一塁線へ。これが抜けた。結果は殊勲の同点二塁打となったが、安田は右方向にゴロを打つというミッションを遂行したことになる。自分の仕事を認識し、それを形にできる…試合を見通す目と技術が身についてきたということだろう。

 3点を奪った6回の攻撃では好走塁もあった。2死一、二塁から岡が左翼への当たりで一気に二塁へ。これが安田の2点打につながった。結果的に試合は1点差。相手の隙をついた岡の足が試合を決めたことになる。

 オリックスの強力投手陣から2試合で11得点。抑えの一人、山岡も打ち崩した。打ち合いの大乱戦へ。ロッテに光が見えてきた。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年10月20日のニュース