大野豊氏 伊藤将は2点目を許さず、試合をつくる修正能力の高さを見せた

[ 2023年10月20日 05:15 ]

セCSファイナルS第2戦   阪神2ー1広島 ( 2023年10月19日    甲子園 )

<神・広>阪神先発の伊藤将(撮影・島崎忠彦)
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 【大野豊 視点】CSは結果が全てだ。伊藤将は良くはなかったが、初回に1点を先制された後に堂林を三ゴロ併殺打に打ち取り2点目を許さなかったのが大きい。5度も先頭打者の出塁を許したが、7回無死一塁での末包の投直を好捕して併殺にするなど、よく7回1失点で粘った。初戦の村上同様、普段通りの内容を見せらていないが、逆に、それでも試合をきっちりとつくる修正能力の高さがうかがえる。

 1―1の8回は2番手の石井が2死を取って、野間、小園と続くところで島本を投入した。岡田監督にしてみれば想定通りの継投だったはずだが、連打されて2死一、二塁で4番・堂林を迎えてさらにブルワーにスイッチ。3投手で1イニングをゼロに抑えた。この日はたまたま島本が誤算になったが、誰かがカバーできるのが今年の阪神の強み、そして接戦になった時の強さになっている。

 打線は初戦が5安打で、この日も5安打。しかし2回に相手失策を絡めて追いつき、9回も2四球でつないで最後はサヨナラに結びつけた。投打ともまだ本調子とは言えないが、チームとしてはペナントレース同様の戦い方ができている。(スポニチ本紙評論家)

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