鈴木啓示氏 全失点に四球がからんだオリックスは投手陣に大きな課題

[ 2023年10月20日 05:40 ]

パCSファイナルS第2戦   オリックス5ー6ロッテ ( 2023年10月19日    京セラD )

<オ・ロ>9回に逆転を許したオリックス・山岡(撮影・後藤 正志)
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 【鈴木啓示 視点】オリックスは5安打しか許していないのに6点を失った。全ての失点に四球が絡んだことが敗因だ。初回は先発・田嶋が先頭の荻野にストレートの四球を与え、先制された。6回には2死無走者からの連続四球で3点を失うと、1点リードで迎えた9回は4番手の山岡が先頭打者の角中に与えたストレートの四球が逆転の発端につながった。

 先頭打者にボールを続けていては、捕手もリードのしようがない。ベンチも防ぐことはできない。私も現役時代には「無死からの四球は失策と一緒や」と監督、コーチから厳しく言われた。登板に向けて、どんな準備をしていたのか、気持ちの持ち方も含めて、投手陣には大きな課題が残された。

 前日はエースの山本が7回5失点。そして、2戦目は四球から手痛い失点を重ねた。気がかりなチーム状況だ。オリックスは層の厚い投手陣を武器に、リーグ3連覇を果たした。接戦に強いのも持ち味だった。だが、その良さがまだ影を潜めている。アドバンテージを含めて2勝1敗だから、まだ優位にはあるが、点を取りたいところで取れず、取られたらいけないところで取られている。いずれ何とかなる、という心構えでいたら短期決戦は終わってしまう。引き締めて第3戦に臨む必要がある。(スポニチ本紙評論家)

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