広島・龍馬 涌井撃ちで連敗止めた! 今季10の6、3発7打点の「超お得意様」からV弾

[ 2023年7月10日 05:02 ]

セ・リーグ   広島3-2中日 ( 2023年7月9日    バンテリンD )

<中・広>3回、西川(右)は先制3ランを放ち、迎える森(左)らとハイタッチ(撮影・椎名 航)
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 広島・西川龍馬外野手(28)が9日、中日戦で決勝の8号先制3ランを放った。3回2死一、二塁で好相性を誇る相手先発の涌井から5試合ぶりの一発で勝利に貢献。リーグ2位のDeNAも勝利し、ゲーム差は2のままも4番の殊勲打でチームは連敗を2で止めた。あす11日からはリーグ4位・巨人との敵地3連戦。さらなる上位浮上へ向けて弾みをつけた。

 0―0の3回2死一、二塁の場面だった。フルカウントから西川は迷わずに強振。涌井の内角高めの直球を狙っていたからだ。仕留めた打球は右翼席に着弾。4日の阪神戦以来、5試合ぶりの先制3ランにうなずいた。

 「左打者は(内角を)攻められていたので、来るだろうと思っていた。思い切って打ちにいったが(本塁打は)狙っていなかった。ある程度、球筋を見て、どこかで仕留められたらと思っていた」

 投手の森が先頭で左前打で出塁。下位打線からつながった好機で主軸として応えたかった。リーグ最下位・中日に2連敗を喫して迎えた3戦目。自身も1戦目の7日は初の1試合2併殺打を記録して、チームは零敗。前日8日の2戦目も2度の得点圏で凡退するなど、名古屋では本来の姿は影を潜めた。

 「前日のことは引きずってない。切り替えて入っている」

 気持ちを切り替えて臨み、この日は勝利の中心で躍動した。新井監督からも「技術的なものにプラスして、彼の駆け引きや読みが、素晴らしい打席だった」と称えられ、西川にも笑顔が戻った。

 初回は2死一塁から左前打。本塁打と合わせて、今季29度目、4試合ぶりのマルチ安打を記録した。涌井には今季10打数6安打(打率・600)、3本塁打、7打点。相性が数字にも表れているが、「前に打ったから、今日は打てるとかは思わない。毎日リセットしている」と冷静に受け止めた。

 プロ8年目の28歳はチームの中心として、若手のフォローも忘れない。

 「何か聞かれたら、僕なりにアドバイスできればと思っている」

 最近では打撃面で悩む小園から助言を求められた際に、ボールを引っ張りすぎていると感じ取ると、一つの“引き出しとして”逆方向を意識して練習するよう、アドバイスを送った。主軸の責任も感じながら過ごしている一方、4番の意識については「気楽に考えている」と言い切る。肩に力を入れすぎず、試合に臨んでいるからこそ、結果につながっている部分がある。

 殊勲の一撃でチームの連敗はストップ。リーグ2位・DeNAとは2ゲーム差に変わりはないが、あす11日からの4位・巨人との3連戦に向け、弾みはついた。(長谷川 凡記)

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