矢野燿大氏母校・桜宮に登場 猛虎戦士と“同じ名前”の井上広大 3安打3打点で打倒・私立に好発進

[ 2023年7月10日 04:00 ]

第105回全国高校野球選手権大阪大会1回戦   桜宮15―4千里 ( 2023年7月9日    南港中央 )

<千里・桜宮> 3回、桜宮・井上広大は2点二塁打を放つ (撮影・須田 麻祐子)
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 第105回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会が9日に各地で開催された。大阪大会では、桜宮が千里に15―4で7回コールド勝ち。大阪の公立校では、1990年の渋谷以来33年ぶりとなる夏の甲子園出場へ好発進を決めた。

 大阪の公立校・桜宮に猛虎魂が息づいていた。12安打15得点を挙げた打線に井上広大(3年)がいる。阪神の高卒4年目外野手と同じ表記で、読み方は「こうだい」と阪神の「こうた」とは異なる。どちらもパンチ力のある右打者と持ち味は同じだ。7番打者として「走者を還すことだけを意識した」と2回2死二塁で左前へ先制打、3回1死一、二塁で右中間へ2点二塁打を決めた。7回先頭での左越え二塁打で3安打3打点。「今日は出来すぎです。でも、それだけの努力をしてきました」と胸を張った。

 阪神とは切っても切れない関係にある。名前は虎党の両親が元阪神・桜井「広大」から拝借した。高知・安芸を拠点とする阪神秋季キャンプに何度も足を運び、藤浪のサインや梅野のバットを手に入れた。今は井上のグッズを自費で購入する。

 「公立校として甲子園に行きたい」と桜宮に進んだ。大会前には、同校OBで阪神前監督の矢野燿大氏(スポニチ本紙評論家)から指導を受ける機会にも恵まれた。そこで学んだ配球の読み方などを晴れ舞台での躍動につなげた。

 履正社出身の阪神・井上は、3年夏の甲子園で優勝。中学3年の「井上広大」は、大阪大会決勝を球場で観戦していた。「毎年私立に負けている。一戦必勝で甲子園を目指します」。阪神との浅からぬ縁が、聖地まで導いてくれると信じている。(河合 洋介)

 《大阪大会では初 降雨で継続試合》大阪大会では、南港中央野球場での第2試合・四條畷―三島戦が降雨の影響で6回表無死無走者からの継続試合となった。大阪大会で同制度が採用されるのは初めて。6―3でリードしていた四條畷の辻野茂樹監督は「できればこのままやりたかった」と心境を明かした。一方の三島は、きょう10日に模擬テストが控えているため、翌11日から練習を再開予定。渡辺久馬監督は「どんな試合展開になるか楽しみです」と反撃を思い描いた。

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