3勝無敗の新ツバメキラー誕生!阪神・西純、中継ぎの経験糧に「テンポよく投げられた」

[ 2023年7月10日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1-0ヤクルト ( 2023年7月9日    甲子園 )

<神・ヤ>7回を無失点で切り抜け、雄たけびを上げる西純(撮影・北條 貴史)
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 先発した西純が7回6安打無失点の奮闘で、1―0での勝利をグッとたぐり寄せた。2回以降毎回走者を背負いながら、本塁だけは踏ませなかった。これで対ヤクルト戦に限ると、通算5度目の先発で3勝無敗。新・ツバメキラーの誕生だ。

 「調子自体はそこまで悪くなかった。打者に投げていく中でうまく修正しながら投げていくことができた」

 夏の到来とともに、本来の姿を取り戻した。相手先発・高橋との粘り合いに屈することなく、回を追うごとに増していく緊張感も何のその。先に点を取られた瞬間、黒星に直結する一戦で懸命に耐えた。先発復帰となった前回6月30日の巨人戦(東京ドーム)で見せた7回1失点の快投に続き、この夜もスコアボードに「0」を並べた。

 「自分の登板自体は2試合しっかりと投げられている。自分の投球を継続していけば、白星は勝手につく」

 5月14日DeNA戦(甲子園)での先発を最後に、約1カ月半、中継ぎへと転向した。いつ訪れるかわからない出番、準備の難しさ…。慣れない“職場”だからこそ、学ぶことも多かった。「岩崎さんや岩貞さんといった中継ぎの先輩にもいろんなアドバイスをいただいた」。先発へ戻るため、リリーバーとしての時間を糧にした。

 安藤投手コーチも「中継ぎを経験することで“小手先”の変化球に頼らず、直球の力強さを思い出してほしかった」と配置転換の意図を説明した。結果は「吉」と出た。前回の巨人戦では自己最速を更新する155キロを計測。この日も7回2死、最後の打者・元山を150キロの直球で押し込み左飛に斬り、104球の熱投を締めた。

 「テンポよく投げれたし、球速もまだまだ出る。やっぱりチームが勝つのが一番」

 この日は「トラフェス」が開催され、ウルフルズの「バンザイ」の楽曲に乗ってマウンドへ上がった。21歳の投球に燕はお手上げ、虎党は万歳三唱――。この夜の勝利は必然だった。(八木 勇磨)

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