広澤克実氏 阪神・森下は「節目の一発」出ても、大振りせずヘッドを回すことが大切

[ 2023年7月10日 07:30 ]

セ・リーグ   阪神1-0ヤクルト ( 2023年7月9日    甲子園 )

広澤克実氏
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 【広澤克実 視点】阪神・森下は第1、2打席は打撃の形として、ちょっと打てる状況ではないと感じた。明らかに後ろ(バックスイング)が大きく、バットのヘッドが下がるのが早くなっていたから。実は、あのプロ1号本塁打も2月の春季キャンプ、オープン戦の良かった頃に比べれば少し大回りしている。この一本をきっかけに次の試合からよりコンパクトに、大振りせずバットのヘッドを回すことを心がけてほしい。

 大概の選手は、こうした節目の一発で息を吹き返す。私の場合(85年6月5日の中日戦でプロ1号ソロ)は、その後の打撃の感覚が凄く良くなった。不思議なことに感覚がガラッと変わってヒットも増え、レギュラーに定着した。気分的に楽になるのは間違いない。自分で修正ポイントを見直してやっていくことが飛躍につながる。

 1―0の勝利。ランナーは出しても還せなかった。得点圏に走者を置いて大山、という形が一番良いが、まずは1~8番までの打者が調子を上げることが大事。フィジカル的な問題ならどう休むか、技術的なものなら、もう一度向き合わないといけない。佐藤輝は今、何をやってもうまくいかない状況で、そこを非難しても良いことはない。ファンの皆さんには温かい目で応援してほしいし、私としてもエールを送りたい。(スポニチ本紙評論家)

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