虎の不敗神話ことごとく崩壊 魂の111球実らず、大竹初黒星も「気を落とさずに」次回古巣相手に恩返し

[ 2023年6月11日 05:15 ]

交流戦   阪神3-4日本ハム ( 2023年6月10日    エスコンF )

<日・神>8回、加藤豪に勝ち越し打を許した大竹(左から5人目)がマウンドを降りる(撮影・岸 良祐)
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 虎の不敗神話がことごとく崩壊した。先発した大竹が7回0/3を4失点と耐え切れず、先発9試合目にして初黒星(6勝)がつき、チームは今季12球団で唯一なかった3連敗も喫した。大竹も5戦3勝を挙げ、チーム8連勝中だった土曜日にも、ついに土がついた。

 「後半の方が(状態は)良かったです…」

 左腕は必死に声を絞り出した。初回から3イニング連続で1点を失いながら、尻上がりに調子を取り戻した。3―3の8回。虎移籍後では初めて任された未踏のマウンド。勝ち越しの口火は江越に切られた。三塁線を破られ、続くマルティネスには四球。無死一、二塁とされ、加藤豪に中前打を許した。魂の111球も実らず、背番号49は力尽きた。

 江越が生還を果たした瞬間、大竹はベースカバーに入った本塁後方でガックリとうなだれた。4回以降は1安打しか許さず、5~7回は軽快に3者凡退。1番から始まる重要局面を託してくれたからこそ、応えたかった。

 「きょうは悪かったなあ。マウンドが合わんかったんかなあ。(球が)高めばっかりいっとったよなあ」

 岡田監督も首をかしげたように、序盤から制球に苦しんだ。初回先頭の江越にいきなり四球。2回の伏見、3回のマルティネスに浴びた一発は、それぞれチェンジアップとスライダーが浮いた。前日9日の「一発に注意したい」という決意とは裏腹に痛打を浴びた。

 だが、この敗戦で全てが終わるわけではない。次回、先発予定の17日は古巣・ソフトバンクが相手。「気を落とさずに、やるべきことをやる」。恩返しの鷹封じから、大竹がまた走り出す。 (八木 勇磨)

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