岡田監督の異例ハッパも阪神今季初3連敗 9連戦で近本、佐藤輝ら疲労ピーク?得意な1点差試合で敗れる

[ 2023年6月11日 06:45 ]

交流戦   阪神3-4日本ハム ( 2023年6月10日    エスコンF )

<日・神>厳しい表情でベンチを歩く岡田監督(中央は近本、右は佐藤輝)(撮影・岸 良祐)
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 阪神が今季57試合目で初めて3連敗を喫した。試合後、ここまで3連敗をしなかった強さに水を向けられた岡田監督は「調べてないんやろ」と渋い表情を浮かべた。前回指揮を執った08年には開幕62試合目まで3連敗しなかった。まだまだ上はある、との思いだ。

 2度の延長戦を強いられたロッテ戦から始まった9連戦。仙台―札幌の長距離移動を伴いながら8戦目を迎え、疲労の色は隠せない。指揮官は「あんまり振れてないということやろ」と、打線に敗因を求めた。

 停滞ムードを吹き飛ばそうと、試合前のミーティングで自らナインを鼓舞。平田ヘッドコーチによると「9連戦で疲れもたまっているだろうけど、あと2つだ。みんなで力を合わせて頑張ろう」と訴えたという。順調に勝利を積み上げてきたここまでは、見せたことがない姿だった。

 伊藤に2回まで3者凡退に抑えられ、逆に2回までに2点リードを許した。その苦しい展開を一度は追い付けたのは、監督のハッパがあったから、なのかもしれない。しかし、相手の好守に勝利の芽をつみ取られた。

 同点の5回2死、中野の右前打で木浪が二塁から本塁へ突入したが、万波の好返球に遭って憤死。リクエストを経ても判定は覆らず、勝ち越しを逃した。大竹を8回まで引っ張る一因になり、それが裏目に出た。

 「勝ち越してたらなあ、代えられたけどなあ。同点じゃあ、やっぱりなあ」

 近本は3回に二ゴロの間に1打点を挙げたとはいえ、直近5試合で18打数1安打。5番・佐藤輝も同20打数2安打と精彩を欠く。この試合まで13勝3敗を誇った1点差試合に敗れた。オリックスを率いた10年に続き、史上初となるセ・パ両球団での「交流戦アレ(優勝)」を狙う岡田阪神が、4勝6敗1分けでロッテと並ぶ最下位に転落。貯金15、2位のDeNAに4・5ゲーム差をつけてセ界を快走する一方で、パ球団相手には苦戦を強いられている。 (倉世古 洋平)

【データ】
 ○…阪神は今季57試合目で初の3連敗。シーズン最初の3連敗を喫するまでの試合数としては、03年の98試合目、08年の62試合目に次ぐ数字となった。なお、試合数が少なかった1リーグ時代には、1937年秋や38年春など一度も3連敗がなかったシーズンもある。

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