流行語大賞の「村神様」次は世界に広める「Mura―god」 23年も「新たな言葉で」“降臨”予告

[ 2022年12月2日 04:45 ]

「村神様」で年間賞を獲得した村上はヤクルトマンといっしょにポーズ(撮影・村上 大輔)
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 今年話題になった言葉に贈られる「現代用語の基礎知識選 2022ユーキャン新語・流行語大賞」が1日、都内で発表され、年間大賞に「村神様」が選ばれた。今季、日本選手新記録となるシーズン56本塁打を放ち、史上最年少での3冠王を獲得したヤクルト・村上宗隆内野手(22)の活躍が評価されての選出。野球界からは「きつねダンス」がトップテン入りし、「青春って、すごく密なので」が選考委員特別賞と“3冠”となった。

 さっとスマホを取り出した。グレーのスーツ姿で登壇した村上が、「村神様」のプレートを記念撮影。表彰式後には自身のツイッターのアイコンを、その写真に変更した。

 「“村神様”という言葉をつくっていただいたファンの皆さま、そしてそれを取り上げていただいたメディアの皆さまに大変感謝しております」

 今季、史上最年少の22歳で3冠王に輝くなど数々の記録を打ち立てた。史上初の5打席連発や史上最年少150号を達成。シーズン最終打席で日本選手新記録の56本塁打も放った。神懸かった活躍からファンが呼び始めた「村神様」。シーズンを追うごとに浸透し、注目を集め、日本中を盛り上げた。

 「この言葉で野球が日本中、世界中に広がればなと僕自身凄く思っています」

 すでに「村神様」の名は海を渡っている。9月に大リーグ公式サイトが特集記事を掲載。名前をもじって「村神様」と呼ばれていることに触れ「ムラカミの“カミ”は“上”とともに“god(神)”を意味することもある。新聞には漢字で彼の名前が“Mura―god(村神)”」と報じた。

 世界に実力をとどろかせる舞台が待つ。来年3月のWBCでは日本の4番として期待される。前日のイベントで同席した侍ジャパンの栗山監督から「3月はムネ(村上)をお借りして、何が何でも、みんな喜んでもらえるように頑張ってきます」と声をかけられ「世界一になれるように頑張りたい」と力強く応じた。11月14日に日本記者クラブで行われた会見では、将来のメジャー挑戦への意思も表明。「Mura―god」を世界に知らしめる年になる。

 「来シーズンも、このような“村神様”と呼ばれるような活躍をして、また新たな言葉でこの場に立ちたいなと思っております」と“連覇”も掲げた。2023年は「村神様」が日本だけでなく、世界も席巻する。(青森 正宣)

 ▼やくみつる氏(選考委員)秒殺で決まりました。異論なしです。大賞を選ぶ資料の数値も断トツでした。野球ファンに限らず、国民全体に与えたインパクトが絶大でしたね。ご本人は「来年は“村神様”とは別の言葉で大賞を獲りたい」と述べていましたが、今年より活躍したら「神」以上の名称を付けないといけない。「神」の上の言葉を探すのはなかなか難しいでしょうけど逆に楽しみです。

 《「ヤクルト」W選出》流行語大賞のトップテンに、乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000」も選出された。ストレス緩和や睡眠の質向上の効果が評判となり、品薄状態が続いた人気商品。前日、ヤクルト本社を訪問した村上が「凄くいい成績を残すことができました。ヤクルト1000のおかげです」と感謝していたが、うれしいダブル受賞となった。

 《ご褒美に「睡眠贈りたい」》村上は受賞ラッシュの自分へのご褒美を問われ「睡眠を贈りたいです」と答えた。今オフはイベントなどに引っ張りだこで「ちょっと忙しいですね」。27日のファン感謝デーは寝坊で2時間遅刻。「森の中で一人で寝て、鳥のさえずりとともに起きたいですね」と笑わせた。

 ▽ユーキャン新語・流行語大賞 その年に発生した言葉の中で、軽妙に世相を突いた表現とニュアンスで大衆をにぎわした人物や団体を顕彰する賞。1984年にスタートし、読者審査委員のアンケートを参考に「現代用語の基礎知識」(自由国民社)編集部が毎年11月上旬、30のノミネート語を発表。12月上旬に選考委員会がトップテンと年間大賞を選出。当初は新語、流行語部門に分かれ、それぞれ金賞がトップ。91年から年間大賞を創設した。

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