落合博満氏はなぜ現役時代に歌手デビューしたのか 「ビートルズ以来だって」きっかけ、制作秘話

[ 2022年12月2日 17:05 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が2日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。現役時代のシーズンオフの過ごし方について語った。

 サイン会回りや家族との温泉旅行などが現役時代のシーズンオフの中心だったと語った落合氏。オフの過ごし方とは少し話が違うが、現役時代の落合氏は「歌手」としても活動。3度目の3冠王を獲得した1986年に歌手デビューし、デビュー曲「サムライ街道」がヒット。その他にも信子夫人とのデュエット曲「そんなふたりのラブソング」や中村美律子とのデュエットによるご当地ソング「恋の広小路」、北島三郎のカバー曲「風雪ながれ旅」、五木ひろし作曲の「男のララバイ」など多くの名曲を世に出してきた。

 なぜ、野球人・落合博満が歌を出すことになったのか。落合氏は懐かしそうに「これは四谷のフグ料理店でね、隣にいた人がフグのひれ酒の作り方が分からないっていうんで。それでフグのひれ酒はこうやって作るんだよって言ったのが縁の始まり。たまたま東芝EMIの人と文化放送の音楽やっているところの部署の人と一緒にいてね。(ひれ酒の作り方が分からないという人含め)3人がいて、行ったら“落合さんですよね?”っていうから、“ああ、そうですよ”って。“歌出しませんか”っていうような話になっちゃったんだよ」と笑いながら説明。

 驚きの「歌手・落合博満」スカウト話は、これだけではなく「誰もオレの声聞いたことないんだよ」とニヤリ。「女房だけがオレの声聞いたことあるから“主人、歌上手いですよ”っていうようなことを言ってね」と信子夫人の“売り込み”も明かした。信子夫人は落合氏が歌った三橋美智也さんの曲を「1回だけ私聞いたことあって。高音?すごい綺麗な声(だった)。すごく上手ですよって」と太鼓判を押した当時の記憶をたどり笑った。

 「レコード出しませんか」。話はとんとん拍子で進み、作詞作曲家の中山大三郎を「すぐ捜せ!」って。「この話ができてレコードを発売するまで1カ月かかってないんだよ。記録だって」。

 こうして生まれた歴史的1曲目が両A面の「サムライ街道」「そんなふたりのラブソング」だった。落合氏は「当時、歌番組…8時台のゴールデンタイムの各局全部回ったよ。生放送だよ。1人で歌う時もあれば、(信子夫人と)2人で歌う時もあるしね」と思い返し笑顔。「で、制作発表の時“ビートルズ以来だ”って“これだけの長蛇の列ができたの”って言われたもん」と球場以外でも“伝説”をつくり出した歌手活動時のエピソードを話す落合氏の顔は、少し得意気だった。

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