桐生第一・鶴田が“1打席2安打” 直前にタイムで公式戦初安打取り消しも打ち直し二塁打

[ 2022年7月11日 05:30 ]

第104回全国高校野球選手権群馬大会・1回戦   桐生第一14-0吉井 ( 2022年7月10日    上毛新聞敷島 )

<吉井・桐生第一>三塁線を破る適時二塁打で打ち直しに成功した鶴田(撮影・柳内 遼平)
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 珍打「1打席2安打」だ。桐生第一の鶴田京平(2年)が、13―0の5回2死二塁、代打で公式戦初出場。直球を左中間へはじき返して二塁に到達したが、審判団が集まり協議を始めた。「何かあるんだろうな…」。予感は的中、なんと適時打になった公式戦初安打が取り消された。

 時を戻そう。鶴田が打つ直前。一塁側の桐生第一ベンチ前でキャッチボールしていたチームメートのボールがそれ、右翼後方のフェアゾーンに転がっていた。気付いた三塁塁審が投手の投球動作の直前にタイムを宣告していたのだ。審判員が1人でもタイムを宣告すれば「ボールデッド」。初安打は無効となり打ち直しとなった。「切り替えて打つしかない」。1球、ファウルした後の、真ん中高めのカーブを捉え三塁線を破った。打球方向は変わったが、同じ二塁打となり、5回コールド勝ちに貢献。「最高です」と笑った。

 故郷の三重県から越境入学。自らの安打も、夢に掲げる甲子園出場も「幻」にはしない。(柳内 遼平)

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2022年7月11日のニュース