阪神・佐藤輝「打ったことないですよね?初ヒットっすよね?」初の菅野撃ちでエースキラー証明

[ 2022年4月16日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4ー1巨人 ( 2022年4月15日    甲子園 )

<神・巨>5回2死二塁、逆転の2点本塁打を放ち、ナインとハイタッチをかわす佐藤輝(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 巨人のエースを、そのひと振りで打ち砕いた。1点を追う5回2死二塁。「2番・佐藤輝」が逆転の4号決勝2ランで、甲子園を歓喜の渦に巻き込んだ。

 「なかなか捉えきれない中で、最後に打てる球が来た。結果としてはよかったです」

 宿敵右腕と手に汗握る勝負を制した。2ボール2ストライクからの7球目、インローに来た菅野の宝刀・スライダーを一閃(いっせん)。快音を残して飛び出した弾丸ライナーが、右翼席最前列に飛び込んだ。待望の勝利を呼び込む2ランは、チーム82イニングぶりの複数得点でもあった。

 「菅野さんから打ったことなかったので…打ったことないですよね?初ヒットっすよね?うれしいです」

 さかのぼること496日前の入団会見で、対戦したい投手に挙げていたのが菅野だった。「もちろん、ホームランをイメージしています」と宣言したが、昨季は4打数無安打。今月1日に迎えた今季の初対決を含めて通算10打席目での初安打、初本塁打で、菅野に対して甲子園では18年5月25日以来、約4年ぶりに土を付けた。

 球団最年少で開幕4番を任されたが、貧打続きの打線の流れを変えるべく、14日の中日戦からは2番に入る。打順変更を告げられた時には「ついにきたか、きてしまったか」と真正面から受け止めた。それでも変わらず心がけるのは、自らの最大の長所である長打を生かした打撃だ。

 「勝っていかないと雰囲気も上がっていかないと思う。ピッチャーにはしっかり投げてもらった分しっかり打つことが野手の全て。今日勝ったので、しっかりこの勢いのままいきたい」

 9日の広島・森下、12日の中日・大野雄と続く各球団のエース格からの一発に、手応えも十分。「なんとかそれで波に乗っていけたら」。ここから白星につながる一発を量産するのみだ。(阪井 日向)

 ▽佐藤輝の今季エース打ち

 ★[広島]森下 4月9日(甲子園)0―6の4回先頭で、2ボール2ストライクから5球目の153キロ直球を浜風に乗せて左翼席へ2号ソロ。昨季6月20日の巨人戦以来2本目となる甲子園での逆方向への一発。「甘いところに来た球をしっかりはじき返せた」

 ★[中日]大野雄 4月12日(バンテリンドーム)6回2死走者なし、やや高めに浮いた初球の124キロスライダーを捉え、右翼への先制3号ソロ。「どんな良いピッチャーでも甘い球は来ると思うので、それをしっかり捉えることができた」

続きを表示

2022年4月16日のニュース