大谷痛恨二刀流 宝刀スプリットが…初の満塁被弾 初の連敗 初の開幕30打席ノーアーチ

[ 2022年4月16日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス5―10レンジャーズ ( 2022年4月15日    アーリントン )

<レンジャーズ・エンゼルス>3回、ベンチで厳しい表情の大谷(撮影・光山 貴大)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が14日(日本時間15日)、レンジャーズ戦に今季2度目の「1番・投手」で出場し、降板後はDHに入った。投手では2回、メジャー初めての満塁&スプリット被弾など、3回2/3を6安打6失点。こちらもメジャー初となる連敗で今季2敗目を喫した。打者では4打数1安打も開幕7試合、30打席ノーアーチの自己ワーストを更新。投打ともに苦しい状態が続く。

 宝刀が…。フィニッシュで跳びはねるようにした大谷が、右翼席を振り返った。2―0の2回1死満塁。控え捕手の9番打者・ハイムに、追い込んでからの真ん中スプリットを完璧に捉えられた。メジャー5年目で初めてスプリットを柵越えされ、満塁での被弾も初めてだった。

 「本塁打を打たれた球も真ん中から落ちていないのでただの“半速球”みたいな感じ。もったいなかった」

 試合後に集中した、逆転弾となったスプリットへの質問。ほぼ変化せず棒球となった一球を「そのまま(落ちずに)いった。リリースがずれていた。やっぱりムラが今日はあった」と自己分析した。キャンプからスプリットとチェンジアップの「中間球」の新球種に取り組むが、この1球は従来のスプリット。メジャー通算被打率・082で「魔球」と呼ばれる宝刀が、ついに捉えられた。

 ハイムには4回にも適時打を浴びるなど4回途中6失点。予定していた90球に満たず70球での降板を「スプリットが悪いというか、全体の流れというか、投げ心地自体が今のところはそこがよくないのかな」と振り返った。最速は99・6マイル(約160・3キロ)も70球中ストライク42球。2四球だったがストライク率6割だった制球の乱れの要因にフォームを挙げ「普段なら起きないような動きが起きる要因は必ずある。改善できると思う」と修正を誓った。

 打者・大谷も初回に内角低めの速球、7回も高めの速球で見逃し三振。9回の右翼線二塁打で4戦連続安打も開幕から7試合、30打席本塁打がない。ジョー・マドン監督は「彼なら大丈夫だ。時間が解決する」としたが打率・172、本塁打と打点はゼロ。「動き出しの準備が少し遅れている。いい角度で上がっている打席もある。ちょっとの軌道のズレだと思う」の言葉を信じるしかない。(柳原 直之)

 ▽大谷の日本ハム時代の満塁被弾 15年7月24日の西武戦(当時西武プリンスドーム)。5回1死満塁、中村に159キロ直球を右翼に運ばれるグランドスラムを被弾。中村には4回にも一発を浴び、同じ打者に1試合で2発を許すのは初めてだった。それでも6回5失点ながら、味方の大量援護もあって前年に並ぶ11勝目をマーク。試合後は「中村さんにもう一度向かっていく」と話した。

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2022年4月16日のニュース