阪神・佐藤輝 虎生え抜き史上3人目となる4番で全試合完走へ「結果を残して、頑張りたい」

[ 2022年3月25日 05:30 ]

シートノックで元気いっぱいに声を出す阪神・佐藤輝(撮影・平嶋 理子)
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 プロ野球は25日、セ・パ両リーグがそろって開幕する。4番として2年目を迎える阪神・佐藤輝明内野手(23)は「しっかり結果を残すことしか僕にはできない。勝ちにこだわって、優勝したい」と決意表明。生え抜きの球団選手としては藤村富美男、掛布雅之に次ぐ2リーグ制以降3人目となる4番での全試合完走を果たし、矢野政権のラストイヤーを日本一で飾る。

 臨戦態勢は整った。開幕を前日に控え、開幕カードの舞台となる京セラドームで最終調整した佐藤輝。4番として臨む2年目の幕開けに向け、胸を躍らせていた。

 「すごく楽しみです。いつも通りのプレーをしたいだけ。でも、やっぱり最初なので気持ちがたかぶっちゃう部分もあると思う。そこを抑えながらやりたいと思います」

 昨季24本塁打からの飛躍に向け、オフ、そして春季キャンプと試行錯誤を続けてきた。打率・327、2本塁打、11打点だったオープン戦は、成果の表れ。確かな手応えをつかみつつある。

 「構えから変えたので、それはうまくいっているかなと。非常にいい感じできている。(不安は)今は特にないですかね」

 満を持して迎え撃つのは昨季王者のヤクルトだ。昨年の開幕カードでも激突。開幕戦は先制犠飛、2戦目にはプロ初本塁打を放ったが「どのチームもそうですけど勝たないと優勝できない。しっかり勝てるように」と気負いはない。

 1年前は6番でシーズンを迎えたが、2年目は大山との4番争いを制した。「より早い順番で回ってくる、重要な部分。すごく期待はしてくれていると感じる」。託されたことを意気に感じるからこそ、主砲の座を手放すつもりはない。目指すは生え抜きの球団選手として、2リーグ制以降3人目となる“4番での全試合出場”。直接的な表現はなくても「しっかり結果を残すことしか僕はできないので。結果を残して、頑張りたい」と力を込めた。

 豪快なアーチはもちろん、昨季64打点からの上積みも自らに課せられたノルマの一つだ。「本塁打だったり、点を取るところで活躍したい。(獲りたいタイトルは)全部頑張ります。何でもいいので欲しいです」。チームの顔として、勝利を呼ぶ一打を渇望した。

 「すごく盛り上がると思うので、すごく楽しみです」と観衆の入場制限解除も味方に付け、目指す目標はただ一つ。「自分たちの野球をやって、しっかり勝って。勝ちにこだわって、優勝したいと思います」。揺るぎない自信とともに挑む春。矢野監督をこの手で胴上げしてみせる。(阪井 日向)

 《全試合で先発4番なら09年の金本以来》佐藤輝(神)が今季全試合で先発4番を務めれば、阪神選手では09年の金本知憲以来13年ぶり。生え抜き選手では85年の掛布雅之以来37年ぶりになる。2リーグ制の1950年以降、阪神生え抜き選手の全試合先発4番打者は、52年藤村富美男と82、83、85年掛布雅之の2人で4度。移籍組では69年カークランドと04~09年金本の2人が7度務めている。開幕4番弾を打てば18年の福留以来4年ぶり。生え抜き選手では52年藤村富、75、78年田淵幸一、80、84年掛布の3人で5本打っている。

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2022年3月25日のニュース