浦和学院8強一番乗り 宮城誇南、試合中にフォーム修正し7回2安打10K!2試合計16回零封

[ 2022年3月25日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会第6日第2試合・2回戦   浦和学院7-0和歌山東 ( 2022年3月24日    甲子園 )

<浦和学院・和歌山東>7回無失点、10奪三振で、2戦連続2桁奪三振の快投を見せた浦和学院の先発・宮城(撮影・後藤 大輝)
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 1回戦1試合、2回戦2試合が行われた。浦和学院(埼玉)は、エースの宮城誇南(3年)が7回無失点、10奪三振で、2戦連続2桁奪三振の快投。7―0で和歌山東を下し、8強進出を決めた。九州国際大付(福岡)は4―1で広陵(広島)を破り8強入り。1回戦最後のカードは大阪桐蔭が3―1で鳴門(徳島)を下した。

 頭脳明晰(めいせき)。宮城は幼少期から勉強熱心だった。小学生の頃は帰宅すると、まずランドセルから教材を取り出し、宿題に取りかかった。それが終われば、学習塾にも通う生活。野球と勉強を両立し、気づけば小5で「算数」どころか、中3の「数学」の範囲まで終わらせるほどだった。

 大分舞鶴との19日の開幕戦ではわずか2安打で13奪三振完封。中4日で迎えたマウンドは、立ち上がりから感触が悪かった。「悪い中でも試合で修正しながら投げるのは、去年から完投させてもらう機会が増えて、少しずつ覚えることができた。その成果が少しはできた」。初回、2回はセットポジション。3回の2人目の打者からは本来のノーワインドアップに戻した。試合序盤にブルペンでも修正。「“上体が突っ込みがちになってる”と(森)監督から言っていただいた。修正するために変えてセットで感覚が良くなった」。5回まで無安打投球で、結局7回2安打無失点。10三振を奪って2試合連続2桁奪三振、計16イニングで無失点となった。

 野球でも幼少期から雑誌を買っては、プロ投手の連続写真を見て研究。「フォームと(実際の球威の)ギャップで打者を差し込みたい」と直球は130キロ台半ばながら、小さなテークバックで打者のタイミングを惑わせるフォームを習得した。捕手の高山も「自分で考えてすぐに悪いところを良くする能力が高い。頭がいいです。勉強でも野球の面でも」と脱帽する。

 人気漫画「名探偵コナン」好きの母・千晶さんが名付けた誇南(こなん)。「真実のフォーム」を探し続け、15年以来7年ぶりの8強入りに貢献した。27日の準々決勝では、注目の2年生4番・佐倉侠史朗を擁する九州国際大付(福岡)と対戦。「もうちょっと力をしっかり入れて投げられたらと思う。これからどんどん上げていければ」と理想の投球を追い求める。(田中 健人)

 ▼ロッテ・榎康弘スカウト部長 以前より真っすぐが成長している。カーブ、スライダーに切れがあり低めに集める投球のうまさがある。OBの小島(ロッテ)に雰囲気とスライダーの軌道が似ているね。

 ▼日本ハム・大渕隆スカウト部長兼GM補佐 球速は出ていないが、ベース上での球の切れがある。場慣れしている感じもあるし、投球のメリハリもあった。

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2022年3月25日のニュース