阪神・矢野監督の母校・桜宮 「挑む」「超える」「頂へ」の矢野流スローガンで初戦突破

[ 2021年7月20日 05:30 ]

全国高校野球選手権大阪大会2回戦   桜宮7-4福井 ( 2021年7月19日    万博 )

<桜宮・福井>桜宮のスタンドには「挑む」「超える」「頂へ」のボードが掲げられた
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 第103回全国高校野球選手権大会(8月9日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は19日、28大会116試合が行われた。大阪では阪神・矢野燿大監督(52)の母校・桜宮が福井を7―4で下して初戦を突破。「4番投手」で先発した阪神ファンの谷口大(3年)が追い上げられた9回に再登板し、ピンチをしのいだ。

 春季府大会4強の桜宮が登録メンバー11人の福井に苦しめられながらも初戦を突破した。5点優勢の9回に2番手・山本悠斗がつかまると、2死二、三塁から先発したエース・谷口が再登板。連打を浴びて3点差に迫られたが、最後は一、三塁から三振に仕留めて試合を終わらせた。

 「序盤はテンポよく投げられたが、中盤から終盤は相手の勢いにのみ込まれそうになった。最後はピンチで行くぞと言われていたので準備はできていた」

 セ・リーグの首位を快走する阪神・矢野監督の母校。応援席は猛虎魂であふれていた。コロナ下で大きな声が出せないため、部員は昨夏から「チャンスはショータイム」「笑え」など6種類の前向きな言葉が書かれたピンクのボードを持ち、場面に応じて使い分ける。

 これに今大会から黄色地に黒文字で書かれた「挑む」「超える」「頂へ」の3枚の大きなボードが加わった。「挑む」から始まり、3イニングごとに「超える」「頂へ」と矢野阪神の今季のスローガンが増えていく応援スタイル。アイデアを出した太田豊公部長(55)は矢野監督の2学年上のOBで「強い阪神にあやかりたいというのもあるし、矢野くんの元気にもなれば」と説明した。

 子どもの頃から阪神ファンで鳥谷に憧れていたという谷口は「スタンドのメッセージはよく見える。前向きな言葉で気持ちが上がる」と感謝した。猛虎の勢いも借りて目指すは夏の甲子園初出場。3番で2安打2打点の辻野昂太主将は「阪神は首位。自分たちも1位を目指して一戦一戦集中して勝ち上がっていきたい」と気合を入れ直した。 (中澤 智晴)

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