阪神・岩崎、侍・稲葉監督も驚いた唯一無二の投球フォーム NPB投手で「最も前の」リリースポイント

[ 2021年7月19日 08:00 ]

独特の直球を生み出す阪神・岩崎の投球フォーム
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 侍ジャパンの稲葉監督も「初見で対応するのが難しい特殊なサウスポー」と称したように、阪神・岩崎の最大の強みは、唯一無二の投球フォームにある。

 父・久志さんは自宅の庭で初めてキャッチボールした時の衝撃を覚えている。「今と全く同じ。肘の回り方が独特で腕が後ろから出てくる。野球を知っている人が見たらびっくりすると思うよ。これは甲子園を狙える投手になれると」。何も手を加える必要はない。小学校の6年間は水泳で体づくりに専念させた理由がここにある。

 独特の直球を生みだしているのが“最前”のリリースポイント。軸足でプレートを蹴り、広いストライドで右足を踏み込む。過去に、他球団の分析ではNPBで最も前でボールを離していることも明らかになった。長男・甫さんは、その驚異的な「踏み込み」を体感した一人だ。

 「自分の足のサイズと歩数を換算してやってみても、自分がジャンプしないと届かない位置に右足があるんです。めちゃくちゃ遠いし、普通に足を開いても届かない」。過去に久志さんは角度を付けるために歩幅を狭めることを提案したこともあった。それでも岩崎からは「やってみたけど、結局元に戻っちゃう」と返ってきた。

 誰かのマネをしたわけではない、天性の武器。国際舞台のマウンドでも前に、強く、踏み出す。

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2021年7月19日のニュース