日本ハム敗戦も…近藤&西川弾に光 本塁打欠乏状態から脱する3戦でチーム6発

[ 2021年4月21日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム4-8ロッテ ( 2021年4月20日    ZOZOマリン )

<ロ・日>初回1死一塁、2ランを放つ近藤(撮影・白鳥 佳樹)
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 2発の空砲に光は見えている。日本ハムは20日、ロッテと対戦。初回に近藤健介外野手(27)の2号2ランで先制し、5回には西川遥輝外野手(29)も今季1号ソロで続いた。投手陣が序盤のリードを守り切れずに逆転負けを喫したが、チームとしてはこれで3試合連続アーチ。開幕からの本塁打欠乏状態から脱した。

 いかに敗戦の中で光明を見いだすか。チームは連敗、借金7。でも、明日への光は確かにある。ZOZOマリンの夜空に舞った2本のアーチが、逆襲への予感を漂わせた。

 「初球から1球で仕留めることができて良かった。逆方向でしたが、しっかり飛んでくれた」。そう振り返るのは近藤だ。初回1死一塁。ロッテ・石川が投じた初球、外寄りの高めの直球を着実に捉えた。打球は7メートルの逆風を突いて左翼スタンドへ。先制2ランは、18日の楽天戦に続いての2試合連続のアーチとなった。

 逆方向への強い打球は、状態が上がってきたことの証明。3回無死一塁では、今度は右中間へ引っ張って適時二塁打を放った。しかも0―2と追い込まれてから、石川のシュートを痛打。「しっかり対応できました」と手応えを口にした。左へ右へ。広角に強い打球を打ち分ける打撃こそ近藤の真骨頂だ。

 天性のヒットマンが本領を発揮すれば、この男にもようやく快音が戻った。5回。西川が右中間席へ完璧なアーチをかけた。「ここから一歩ずつ階段を上っていきます」。短いコメントに、ここまでの苦悩が凝縮されていた。

 今春キャンプはスロー調整で、オープン戦でも調子は上がらずに開幕後も不調。持ち前の選球眼でリーグトップの21四球で出塁率は4割台(・402)をキープも、低打率に苦しんだ。そんな中で生まれた初アーチ。不動のリードオフマンはこの日は2番に起用されて、何か吹っ切れたようなスイングでスタンドまで運んだ。

 「(近藤は)普通に戻りつつある」と言った栗山監督は、西川の2番起用に「何度も言うように、勝ちやすい形を求めてるだけ」と続けた。勝つために不可欠な長打。開幕から9試合ノーアーチだった打線は、ここ3試合で6本塁打と打ち始めた。どんな好守でも防げないのが本塁打。光は確かに見えている。(秋村 誠人)

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