天理・内藤 偉大な背中に近づいた春 元Jリーガーの父を超えるための努力は続く

[ 2021年4月1日 05:30 ]

第93回選抜高校野球大会第10日第1試合 準決勝   天理0ー2東海大相模 ( 2021年3月31日    甲子園 )

<天理・東海大相模>6回2死三塁、空振り三振に倒れる天理・内藤  (撮影・成瀬 徹)  
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 【お帰り!春球児】甲子園と宮崎。離れていても父子の心は通じていた。練習後に駆けつけたクラブハウス。テレビを付けたが、試合は終わっていた。内藤大翔の父・就行(なるゆき、53)は「上には上がいるということを知ったと思います」と冷静に語った。

 ともにスポーツの世界にいる。父は今季からサッカーJ3宮崎の監督に就任。現役時代はJ1鹿島のDFやMFとして活躍し96、98年の年間優勝に貢献した。現在は昇格に向けたシーズン中。甲子園のアルプスに足を運ぶことはできなかった。

 男子が一番先に意識するライバルは父かもしれない。体は大きく、知識がある。そして怒ると怖い。J1福岡のジュニアチームに参加していた内藤は、同時に続けたソフトボールから野球への道を小3で選択。種目は違うが、厳しい世界で戦う父は常に目標だった。

 腰のケガと闘いながら3番を打ち3打数3三振。唯一の好機だった6回2死三塁も生かせなかった。それでもバットを振る姿勢は貫いた。「甲子園には圧倒された。自分はあと3回チャンスがある。レベルアップして父を甲子園に連れてきたい」。夢は続く。(鈴木 光)

 ◆内藤 大翔(ないとう・やまと)2004年(平16)8月24日生まれ、福岡県福岡市出身の16歳。小1から赤坂ニューファイターズで野球を始め投手兼遊撃手。奈良・生駒南中では生駒ボーイズでプレーし3年春に全国大会出場。天理では1年秋から背番号4でベンチ入りし今大会は背番号13。1メートル76、85キロ。右投げ右打ち。

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2021年4月1日のニュース