福島敦彦氏 絶対的存在の東海大相模・石田 明豊は得点圏の走者で重圧かけ、後半勝負に持ち込みたい

[ 2021年4月1日 05:30 ]

福島敦彦氏
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 【福島敦彦 追球甲子園】準決勝の2試合を通じて、投手起用の難しさが改めて浮き彫りになった。天理の達君は登板しないまま終わったが、中京大中京の畔柳君は救援待機し、しかも想定外の短いイニングでの降板を余儀なくされた。球数制限が取りざたされていたが、121球を投げることができるなら先発しても何ら不思議ではない。結果的には先発できる状態になかったということで2番手を含めた投手力の差も勝敗に影響した。

 明豊はこの日を含め4試合連続無失策の堅守が投手陣の大きな後ろ盾になっている。初回の左翼・阿南君のビッグプレーに始まり5回は適時打を放った杉浦君の二進を右翼・山本君が阻止。8回は一塁に回った黒木君の好守でピンチの芽をつんだ。攻撃では3つの犠打を確実に決めるなど攻守に派手さはないが堅実な野球に、逆に強さを感じた。

 さて、決勝戦だが東海大相模は石田君という絶対的存在がいる。三振が取れてしかも制球に苦しむタイプではないだけに大崩れすることは考えづらい。捕手の小島君が相手打者をよく観察していることも忘れてはいけない。

 明豊は勢いがあり、今大会12個記録している犠打など確実に走者を得点圏に進めてプレッシャーをかけたいところだ。先制点を奪い3投手の継投で後半勝負に持ち込めば勝機が広がるはずだ。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督) 

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2021年4月1日のニュース