中畑清氏 阪神・高橋の好投が菅野完封引き出した 令和の名勝負期待できる

[ 2020年8月19日 07:00 ]

セ・リーグ   阪神0-1巨人 ( 2020年8月18日    東京ドーム )

<巨・神>力投する高橋(撮影・大森 寛明)
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 【中畑清 視点】結果的には黒星が付いたのかもしれないけど、高橋の投球は本当に素晴らしかった。彼の好投が、菅野の完封を引き出した部分もあると思うよ。

 彼の一番の長所はマウンド度胸。どの打者に対しても、同じ気持ちで向かっていき、思い切り勝負できていた。あの腕の振りで、真っすぐにも力強さがある。左投げで力のあるパワー投手は、右打者でも嫌なものだよ。

 球種も亜大出身に多い、挟んだような沈むツーシームが効いていたね。ほぼフォークボールのような感じ。唯一の失投を岡本に打たれはしたが、そのツーシームと直球、カットボールと決め球にできる球種が実に多い。

 日本を代表する左腕になれる逸材、というところをしっかり見せてくれた。課題はほとんど見当たらないよ。また菅野と投げ合う機会もあるだろうし、先輩のことを意識して令和の名勝負をつくりあげてもらいたい。個人的には投手戦はあまり好きではなかったけど、こういう試合もたまにはいいね。そう思わせる高い技術同士のぶつかり合いだった。

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