浜名 9点差跳ね返しサヨナラ勝ち、3年ぶり県大会進出 横山監督「見事でした」

[ 2020年8月19日 20:30 ]

第73回秋季高校野球静岡県西部地区大会   浜名12―11浜松修学舎 ( 2020年8月19日    浜岡 )

<浜松修学舎・浜名>サヨナラ勝ちを決め喜ぶ浜名ナイン
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 浜名が最大9点差をひっくり返す大逆転劇で浜松修学舎にサヨナラ勝ち。3年ぶり25度目の県大会進出を決めた。

 チームの誰もが敗戦を覚悟していたが最後にドラマが待っていた。9―11の9回2死一、二塁で4番・馬塚翼多(ようた)右翼手(2年)が右中間を破る同点の2点適時三塁打。申告敬遠を挟み一、三塁とすると6番・今井七央三塁手(1年)が初球を狙い右前にサヨナラ打。3時間18分の激闘に終止符を打つと、一瞬にして歓喜の輪が広がった。

 5、7回と2度訪れたコールド敗戦の危機。ベンチの雰囲気も重く馬塚は「もう終わった、と思っていました」と苦笑いで振り返る。「コールドだけは絶対に免れよう」と横山崇監督(41)の言葉に一つになったナインは、5回以降毎回得点でじわじわと追い上げを見せる。相手の左3投手の対策も万全で、練習では中堅から右方向への打撃を徹底的に磨いた。9回勝負を決めた2本の適時打も右方向への一打。苦手の左投手から同点打を放った馬塚は「練習試合から左投手相手にはほとんど結果を出せていなかったので本当にうれしい。その言葉しか見つからない」と白い歯を見せた。

 2年前の秋季西部地区大会敗者復活4回戦では8点差リードから袋井に逆転負けを喫した。その経験を元に、指揮官は最後まで何が起こるか分からない野球の可能性を説いていた。「正直逆転は無いと思っていました」と本音を明かしながら「選手は粘り強く戦ってくれた。見事でした」と興奮気味に称えた。

 この勢いのまま西部地区優勝を目指す。横山監督は「県大会のことは地区で優勝してから考えたい。この試合でまた一つ強くなった気がする」とナインに優しい視線を送った。この日、先発唯一の1年生ながら結果を残した今井は「やることは変わらない。これからもやるべきプレーをしっかりやるだけ」と劇的勝利にも慢心はなかった。

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2020年8月19日のニュース