都杉並工 成長する兄弟バッテリー

[ 2020年7月20日 11:27 ]

高校野球・西東京大会1回戦   都杉並工12―10都練馬工 ( 2020年7月19日    府中市民 )

西東京大会<練馬工・杉並工>3回の守備中、杉並工先発の弟・増田佑(左)に声を掛けボールを手渡す兄の増田一(撮影・久冨木 修)
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 【伊藤幸男の一期一会】都杉並工の増田兄弟が09年以来、11年ぶりのチーム「夏1勝」に貢献した。昨夏からバッテリーを組む増田佑太投手(2年)と一馬捕手(3年)だ。

 4番で出場した兄は93キロの巨体を生かしたパワーで初回に左越え適時二塁打、6回にも右翼線二塁打など2安打3打点。53キロと細身の弟はシュアな打撃で3、6回にタイムリーを放つなどこちらも2安打3打点と計6打点の荒稼ぎぶりだ。

 投球こそ佑太が中盤以降のスタミナ切れで6回15安打10失点で降板したが、2番手・鶴崎大輝(1年)の好投で逃げ切った。

 練馬第2小1年時に少年野球チーム「ホワイトソックス」で野球を始めた兄の背中を追いかけ、弟も同チーム入りした。「佑太は最初サッカーをやりたかったみたい」と母・美樹子さん。ただ練馬区開進第二中で野球を続けた兄に対し、弟は同区中村中に進学した。「“お兄ちゃんが選べるんだったらボクも選びたい”って言うんです。一緒の中学なら楽でいいのに」。美樹子さんは苦笑いした。次男でも自分は自分という“意地”があったのだろう。井上裕士監督(54)も2人の性格の違いを見抜いていた。「兄弟はよくケンカしているな。兄の方が気を使っているけど…」。同部は3年生が3人、2年生は佑太1人で1年生は6人が在籍。順当なら新チームは弟が主将となる見込みで、兄の苦労も少しだけ理解できるはずだ。

 27日の2回戦は聖パウロ学園―片倉の勝者と対戦。「相手は強いけど、粘り強く9回を戦いたい」。同校野球部の新たな挑戦へ、一馬らナインが挑む。 

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2020年7月20日のニュース