阪神・糸井を斬った男 近大泉州・斎藤がピンチで好救援「毎回覚悟を持ってマウンドに」

[ 2020年7月20日 05:30 ]

大阪大会1回戦   近大泉州5―1大阪偕星学園 ( 2020年7月19日    久宝寺 )

<近大泉州・大阪偕星> 8回途中から3番手で登板する近大泉州・斎藤 (撮影・成瀬 徹)  
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 阪神・糸井を斬った男がチームを救った。2―1の8回1死三塁で救援した近大泉州(大阪)の147キロ右腕・斎藤佳紳(3年)は8番打者捕飛に仕留めると続く打者を空振り三振に仕留め最大のピンチを脱出。9回も1安打をこそ許したが1回2/3を無失点と好救援した。

 「毎回覚悟を持ってマウンドに上がっている」

 京都府与謝野町出身で、実家は糸井の実家と徒歩5分にある「ご近所さん」。祖父同士も交友があるといい、グッズをもらったこともあった。小学2年から、糸井も在籍した「岩滝少年野球クラブ」で野球を始め6年時の正月に帰省していた糸井とサプライズで3打席対戦。1、2打席はともに真っすぐで三振を奪ったが、3打席目に「軟式ボールがつぶれるほど」の特大本塁打を被弾。軟式バットで場外まで飛ばされ、子供ながらに超人パワーを痛感した。

 「与謝野町で糸井さんに続くのは自分だという気持ちはある。将来また対戦したい」

 1メートル79、90キロの体格を誇る本格派。ヤンキースの田中将大を目標とし、将来はメジャー入りの大望を抱き、視察したオリックスの下山真二スカウトも「躍動感がある。おもしろい」と将来性を評価した。

 「去年の夏、負けて勝利へのこだわりが増した。田中選手のように、気持ちを全面に押し出す投球がしたい」

 帽子のつばの裏に書き込んだ「全身全霊」を体現すべく、守護神として仁王立ちする。
(田中 想乃)

 ◆斎藤 佳紳(さいとう・けいしん)2003年(平15)3月16日生まれ、京都府与謝野町出身の17歳。岩滝小2年から岩滝少年野球クラブで野球を始める。橋立中では京都丹後リトルシニアに所属。近大泉州では1年夏から背番号20でベンチ入り。1年秋に1も2年春以降は10。1メートル79、90キロ。右投げ右打ち。

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2020年7月20日のニュース