阪神4連敗で4位転落 今季最長22イニング無得点 屈辱の1イニング4三振

[ 2019年7月3日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―4DeNA ( 2019年7月2日    横浜 )

5回1死一、二塁、近本は空振り三振に倒れる(撮影・大森 寛明)
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 阪神は2日のDeNA戦に0―4で敗れ2試合連続、今季8度目の零敗を喫した。5回にプロ野球タイ記録の1イニング4三振も記録する屈辱の4連敗で4月30日以来の4位に転落した。

 「お得意様」相手でも負の連鎖を断ち切ることはできなかった。対戦成績で大きくリードしていたDeNA相手に、まさかの0行進。同率で並んでいた3位の座も奪われ、矢野監督の表情は最後まで曇っていた。

 「(西が粘っただけに打線が)何とかしてやってくれよという思いと、もちろん監督としても何とかしないとあかん。打者陣が何とか点を取らないと」

 6回までに6安打を記録して3度も得点圏に走者を進めながらも無得点。チャンスは作るが決定打が出ない。歯がゆい拙攻が続く中で「悪夢」も起こった。

 1点を追う5回だった。先頭の梅野が中前打したが、高山、木浪が連続三振。投手の西が左前打で一、二塁と好機を拡大し近本が打席に。カウント1ボール2ストライクから見逃せばボール球となる上茶谷の低め変化球にバットは空を切ったが捕手・伊藤光が後逸(記録は捕逸)し振り逃げで満塁の好機到来。地獄から天国かと思われたが、糸原は空振り三振に倒れた。16年5月24日のヤクルト戦以来3年ぶりの1イニング4三振で勝利の女神も逃げていった。

 浜中打撃コーチは「打てないのは打撃コーチの責任。上を目指していくには、ここを打破していかないと」と貧打の責任を負った。球場が狭く得点の入りやすい横浜スタジアムでの零敗は13年9月5日以来、6年ぶり。リーグ戦再開後の3試合で計1得点。連続無得点は今季最長を更新する22イニングとなった。

 もちろん、手をこまねいているわけではない。試合後、球場内でコーチミーティングを実施。通常より時間を割き、打線のテコ入れを話し合ったもようで、矢野監督は「明日はちょっと、いろいろ入れ替えようかなと思って。現状、状態も良くないから点も取れないんだけど、ムードもなかなか変化がないんでね」と、3日の同戦での組み替えを示唆した。4月20日の巨人戦から57試合連続で「1番中堅」で先発起用する近本を含めて大幅にシャッフルする可能性が高い。

 4月30日以来、2カ月ぶりのBクラスに転落。打撃不振に苦しむ矢野阪神にとっては、ここが踏ん張りどころだ。(山本 浩之)

 ≪ハマスタで6年ぶり零敗≫阪神は2試合連続、今季8度目の零敗。DeNA戦の零敗は4月10日の甲子園に続く今季2度目だが、ハマスタでは13年9月5日(0―1)以来6年ぶり。6月29日の中日戦8回以降、30日の同戦延長11回を挟む無得点イニング22は、5月18日の広島戦7回から19日の同戦8回までの20イニングを上回る今季最長となった。6月29日から3試合で1得点(1、0、0)の拙攻は、17年6月27~29日の1得点(1、0、0)以来2年ぶり。前回は6月25日も零敗の4試合で1得点だった。

 ≪球団別最多の1イニング4三振≫阪神は2日のDeNA戦(横浜)5回に三振振り逃げを含む1イニング4三振のプロ野球タイ記録。18年9月15日に西武がソフトバンク戦の初回で記録して以来26度目(セ14度目)。阪神は16年5月24日のヤクルト戦初回以来3年ぶり6度目で、球団別では最多。

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