有藤通世氏、楽天・田中に太鼓判“近い将来、稼頭央のようになり得る”

[ 2018年9月4日 08:00 ]

楽天・田中
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 スイッチヒッターでトリプルスリー。楽天・田中は近い将来、松井(西武)のような存在になり得る素材だと思う。

 打撃でまず目に付くのがノーステップのフォーム。普通に足を上げてから踏み込むと、その動きに伴って上体が突っ込んだり開いたりする。これが凡打になる原因なのだが、田中はステップをしないことで無駄な動作を省き、体が開くなどのマイナス要素を削っている。これが右でも左でも、安定した成績を残せる要因だ。

 膝の使い方も抜群にうまい。右打席なら左膝、左打席なら右膝と、インパクトの際に田中は投手寄りの足に重心をもっていく。ポイントを投手寄りに置くのは多くの大リーガーと同じ打ち方。イチローもそうだ。膝を支点に前でさばく利点は目線が狂わず、カット系や低めの変化球などに柔軟に対応できることが挙げられる。

 そんな打撃に加えて足、その走力と身体能力の高さを生かした守備。まだ入団2年目とあって、肉体面を磨き上げていけばさらに高いレベルのプレーが期待できるだろう。 (本紙評論家)

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2018年9月4日のニュース