広島・中崎、シーズン無敗へラストスパート「終わったときにそうあればいい」

[ 2018年9月4日 05:30 ]

広島・中崎(撮影・大塚 徹)
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 広島の守護神を務める中崎翔太投手(26)は「最強魔神」襲名を目指す。3日現在、リーグ2位タイの56試合に登板し3勝29セーブ。シーズンの目標に掲げた「負けゼロ」の達成は目前まできた。6連勝で優勝へのマジックナンバーを「13」としたチームは、4日から阪神3連戦(マツダ)を戦う。「無敗はシーズン前にあげた目標。セーブ機会で勝ちを消してしまったこともある。投げるときにどうこう考えることはないけど、終わったときにそう(無敗で)あればいい」

 好不調の波がある中で負けなかったことには価値がある。今季は今村、ジャクソンと形成していた勝利の方程式が崩れ、救援陣もそろって不調に陥った。中崎自身も7月下旬から11試合連続で3者凡退を逃すなど防御率は一時3点台にまで悪化。それでもチームに黒星をつけなかったのは、せめてもの意地だった。

 「8月も調子は悪くなかった。たとえ走者を出しても、返されなければいいだけなので。3者凡退は理想だけど、それが全部できたら防御率は0・00。だからこそ、切り替えて最後のところで踏ん張れているのはいいことだと思う」

 月が変わり中崎にとっては得意の時期に入った。昨季、9月は13試合登板で1勝0敗8セーブ、防御率1・38。16年の9月は終盤に右腰痛で離脱したが7試合で1勝0敗6セーブ、失点0の数字を残した。今季も順調なら、1971年〜73年の巨人・高橋一三以来、史上2人目となる3年連続の胴上げ投手も視野に入ってくる。

 開幕から無休を続ける守護神は、チーム休日だったこの日もマツダスタジアムを訪れ調整した。現在29セーブで、自身2年ぶり2度目、球団では永川に続く複数回の30セーブ到達も目前に迫る。「フランスアも含めて、みんなたくさん投げている。いつも通り、全員でやることは変わらない」。優勝マジックは「13」でリーグ3連覇も現実味を帯びてきた。歓喜の秋――。負けを知らない守護神が君臨する。 (河合 洋介)

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2018年9月4日のニュース