巨人・高木京770日ぶり1軍マウンド 球団社長「よくなれば支配下に」

[ 2017年11月12日 05:41 ]

練習試合   巨人1―11韓国・ハンファ ( 2017年11月11日    ひむか )

<巨人・韓国ハンファ>登板する高木京
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 巨人を自由契約となったが、育成選手として再契約する見込みの高木京介投手(28)が11日、韓国・ハンファとの練習試合(ひむか)に登板した。昨年3月に野球賭博問題で失格処分を受け、復帰後に“1軍マウンド”に上がるのは初めて。中継ぎで1イニングを3失点だったが、左打者から3三振を奪い、目標の支配下登録に向けて一歩を踏み出した。

 0―3の5回だ。高木京がマウンドに上がると、スタンドからは大きな拍手と「高木、頑張れよ!」との掛け声が飛んだ。先頭は左打者への決め球として習得中のスライダーを外角低めに投じて空振り三振を奪った。

 「久しぶりの1軍の登板だったので、変に力んでしまった。直球で空振りやファウルが取れたし、スライダーもいい球があった」

 1死から内野安打を許したが、続く2番打者には直球で空振り三振。そこから死球、四球で2死満塁とし3点適時二塁打を浴びたが、最後の打者は外角低めのチェンジアップで空振り三振だ。

 1軍メンバーとしては15年10月3日のDeNA戦以来770日ぶりのマウンド。高橋監督が見守る中で35球、2安打2四死球で3失点。デビューから139試合連続無敗中のプロ野球記録を持つ左腕は「結果が残せなかった」と悔しがった。ただ、3奪三振はいずれも左打者。チームは左の中継ぎ不足に悩んでおり、目標の支配下登録へ復帰戦で一定のアピールはできた。

 この日、老川祥一オーナーとともに視察に訪れた石井一夫球団社長は「慣れてくればいいものを出してくれると信じている。良くなれば支配下に移します」と約束。10月に自由契約となったが、育成で再契約される方針で「常に結果を求めてやっていきたい」と高木京。野球賭博問題の過去は消えないが、着実に再起に向けて前に進んでいる。 (重光 晋太郎)

 ≪高木京のここまで≫

 16年3月8日 巨人が野球賭博関与を発表。渡辺恒雄最高顧問ら3人が引責辞任。高木京には謹慎処分が下る

 同9日 球団事務所で会見し、涙ながらに謝罪

 同22日 熊崎勝彦コミッショナーが1年間の失格処分の裁定を下す。巨人は同日付で契約解除を発表

 17年3月22日 失格処分が明け、巨人に復帰申請書を提出。球団も意見書を添えて熊崎コミッショナーに復帰申請を行う

 同27日 巨人と育成選手として再契約。背番号は「028」で年俸230万円

 同4月26日 3軍のBCリーグ武蔵戦で1年半ぶりの実戦マウンド。1回を無失点に抑える

 同5月17日 イースタン・ヤクルト戦で公式戦復帰登板。6回の1イニングを3者凡退に抑えた

 同10月28日 巨人から育成選手として再契約することを前提に自由契約を通告される

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