環太平洋大 初の4強 V候補・慶大撃破

[ 2017年11月12日 06:10 ]

第48回明治神宮野球大会   環太平洋大5―1慶大 ( 2017年11月11日    神宮 )

<明治神宮大会 環太平洋大・慶応大>ベンチで指示を出す環太平洋大・野村監督
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 高校の部2試合と大学の部2試合が11日に行われた。大学の部では、3年連続4度目出場の環太平洋大が慶大を破る金星を挙げ、初の4強入りを決めた。高校の部では、大阪桐蔭が駒大苫小牧を下して公式戦の連勝を12に伸ばし、準決勝進出を決めた。

 環太平洋大が部の歴史に輝かしい1ページを記した。3年連続4度目の出場で初めて関東の大学を撃破。中国地区大学野球連盟所属チームが東京六大学のチームを破るのは04年に優勝した東亜大以来、実に13年ぶりだ。前広島監督の野村謙二郎氏の弟、野村昭彦監督の声も弾んだ。

 「六大学に勝つのは初めてです。そもそも関東の大学に勝つのも初めて。地方大学ですが、食らいついていくのが持ち味です」

 投打で慶大を圧倒した。先発の西山はコーナーを突く丁寧な投球で強力打線に的を絞らせなかった。5回には楽天から2位指名を受けた4番・岩見をスライダーで空振り三振に仕留めるなど6回無失点。今秋リーグ戦で6勝を挙げた2年生右腕は「いつも通りの力を出そうと思いました」と平常心を貫いた。

 夏のオープン戦は1―6で完敗。「やり返す!」を合言葉に秋の対戦にこぎつけた。今秋の慶大のリーグ戦はVTRでチェック。投手陣の配球を丸裸にして神宮に乗り込んできた。8回に右越えへ2点三塁打を放った沖繁は「ピンチの時の配球を研究していたので、イメージ通りの結果です」と胸を張った。

 3年連続の初戦突破は地力の証しだ。V候補を破って初の4強入りを果たした今、新たな目標は初の2勝に変わった。「全員が一つのボールに気持ちを向けることができていた。この1勝に満足せず、全員で戦う」と岡田主将。全力で次の1勝をつかみにいく。(吉仲 博幸)

 ▼環太平洋大学 07年創立の私立大学で、岡山県岡山市東区瀬戸町と同区矢津にキャンパスがある。学部は経営学部、次世代教育学部、体育学部を設置。創志学園グループに属し、系列校に創志学園高、クラーク記念国際高などがある。主な卒業生にプロ野球・中日の亀沢恭平、又吉克樹、女子柔道の梅木真美ら。

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