東海大菅生 3戦7発 強振徹底、2番松井「当てにいくと怒られる」

[ 2017年8月21日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権第12日・準々決勝   東海大菅生9―1三本松 ( 2017年8月20日    甲子園 )

<東海大菅生・三本松>6回2死三塁、松井は右中間に2ランを放つ
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 東海大菅生(西東京)が怒とうの一発攻勢で甲子園初の4強だ。初回に小玉が右中間へ2戦連発となる先制2ランを叩き込むと、3回には佐藤が今大会2発目となる2ラン。とどめは6回に松井が右中間に2ランを突き刺した。西東京大会は6戦4発だった打線が、今大会は3戦7発で29得点。三塁打が出ればサイクル安打の活躍だった松井も「ダイヤモンドを一周して気持ちよかった」と満面の笑みだ。

 3戦連続2桁安打をマークした強力打線の象徴が松井だ。大リーグでは長打力のある強打者を打席がたくさん回るように2番に置くことが多い。6月に3番から2番となった松井は元中日の若林弘泰監督から「2番と意識せずに初球から甘いボールを振っていけ」と指示を受けており、「当てにいくと怒られる」と苦笑い。高校通算16号はフルスイングの意識から生まれた。

 大会期間中は打撃マシンを使わない。大半の出場校が打撃マシンを持ち込む中、指揮官は自ら打撃投手を買って出る。「プロだって打撃投手が投げる。手投げを打てれば150キロだって打てる」と投手のタイミングに合わせてフルスイングさせる。オフの下半身強化では小玉、佐藤が「尻回り100センチ」の目標を達成。松井はスクワットが65キロ増の125キロと力が増した。清宮擁する早実、日大三を破って甲子園に乗り込んだ。目標は全国制覇だ。

 本塁打の最多記録は00年智弁和歌山の11本塁打。残り2試合で記録更新も視野に入る。大会史上最多の本塁打が飛び交う今大会を空中戦で制す。 (東尾 洋樹)

 ≪00年智弁和歌山チーム記録11本≫東海大菅生の小玉、佐藤、松井が三本松戦で本塁打。チームは2、3回戦でも2本ずつ本塁打を放っており今大会通算7本目となった。3戦7発は藤浪や森を擁し優勝した12年の大阪桐蔭(2回戦(2)、3回戦(3)、準々決勝(2))以来。1大会の最多本塁打記録は00年に優勝した智弁和歌山の11本(6試合)、東海大菅生はどこまで迫ることができるか。

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