金本監督「こういう時のため」秘策ズバッ!ドリス初イニングまたぎで接戦制す

[ 2017年8月21日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―2中日 ( 2017年8月20日    ナゴヤドーム )

<中・神>試合後、決勝打の鳥谷(右)を迎える金本監督
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 阪神・金本監督が、開幕から温め続けてきた「秘策」の禁を解いた。ビジターゲームの同点で迎えた10回、7番手としてドリスを投入。今季46試合目登板で守護神に初のイニングまたぎを託し、延長11回に及んだ接戦を勝ち切った。

 「(10回からドリス投入は)もちろん(相手の打順がゲレーロから始まる中軸だったから)。もちろん(イニングまたぎも想定していた)。初めてのイニングまたぎでね。今年は常に香田コーチと相談して、球数と登板回数をずっとチェックしながらやってきた。本当、こういう時のために表を作ってやってきたからね」

 攻めの継投だった。9回に6番手・岩崎を投入した時点で、ベンチにはドリス、藤川、伊藤和の3投手。10回は、藤川に任せる選択肢もあったが、指揮官は思い切った。何としても同一カード3連戦3連勝―。その執念がタクトに乗り移った。

 それはドリスにも伝わった。一発を浴びればサヨナラの状況で、10回は難敵ゲレーロを二飛に打ち取るなど1安打無失点。勝ち越した11回は圧巻の3者連続空振り三振で試合を締めくくった。「結果的に2イニングになったけど、そのイニングを抑えることしか考えていない。(肘は)いい感じできている。シーズンはもう終わりだけど、始めから(イニングまたぎに備えた)準備はしている。それが仕事だから」と、頼もしく胸を張った。

 2回無失点のドリスを筆頭に6回からの6イニングを無失点リレーした中継ぎ陣の奮闘もあり、かつては猛虎にとって鬼門とされたナゴヤドームで4年ぶりの3連戦3連勝を飾った。今季60勝目で貯金を最多タイ12とした金本監督は「接戦をね。やっぱり、底力というか、着実にチーム力は上がってきていると思う」と、確かな手応えをつかみ取っていた。(惟任 貴信)

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