【追球】楽天・岸「欲が出た」 相手の反応で変えた配球が裏目に

[ 2017年5月22日 09:40 ]

パ・リーグ   楽天2―3ロッテ ( 2017年5月21日    ZOZOマリン )

<ロ・楽>8回2死一塁、鈴木(右)に逆転2ランを浴びた岸はマウンドの土を手で跳ね上げて悔しがる
Photo By スポニチ

 この球なら打ち取れる。その誘惑に、楽天・岸は負けたのかもしれない。2―1の8回2死一塁から鈴木に逆転2ランを浴びた。打たれた球種はスライダーだった。

 「前のスライダーがいいところに決まって欲が出た」。1ボール1ストライクから3球目に投じた内角へのスライダー。ボールにはなったが、スイングしかけた鈴木のタイミングは合っていない。スライダーを連投。しかし、真ん中に入る失投となった。この日スライダーは全119球中、わずか10球。一度も勝負球に使っていない。だから、相手の反応で変えた配球を「欲」と表現した。

 球種の選択肢も限られていた。この日11三振を奪った球種は全て直球だった。最速は150キロ。ただ、その直球を鈴木には2、4回の対戦で右前と左前に打ち返された。8回は1点も許されない状況で、2安打を許している直球を封印。チェンジアップを2球続け、スライダーも2球続けた。

 「鈴木は一番タイミングが合っている打者だったけど、代える気はなかった」と梨田監督。続投は当然と言えば当然。だが、岸はその期待に応えられず、今季初黒星を喫した。 (君島 圭介)

続きを表示

2017年5月22日のニュース