【槙原寛己 視点】田口 菅野を見て学んだ初球から打たせる大切さ

[ 2017年5月22日 09:15 ]

セ・リーグ   巨人4―0DeNA ( 2017年5月21日    横浜 )

<D・巨>6安打完封で4勝目を挙げた田口
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 巨人・田口は序盤から全て球が低めに決まっていた。これに尽きる。カウント球の見逃しストライクが22個と非常に多かった。打者は低いからボールと思い手を出さない。それが伸びるからストライクになる。いかに低めにいっていたかの表れだ。

 低めでストライクを取られた相手打線は、その低めへのスライダーにも手を出さざるを得ない。そのスライダーも抜け球がなく、軌道が一定で、曲がり出しも打者の手元で対応しづらい。下半身と上半身のバランスが合っていたからこそだ。

 これまでは6回100球前後で、無駄な球数が多い傾向があった。フルカウントが多く、昨年までの菅野も同じ症状だった。共通点は球数を要して抑えて、ゲームが重くなり援護点も入らない。それを菅野は下位には初球から簡単に打たせてアウトを稼ぎ、3連続完封を成し遂げた。田口は菅野の投球を見て凄く勉強になったんだと思う。この日はフルカウントは1度しかなかった。これから菅野と左右の両輪で防御率、勝ち星と争っていける。そう予感させるに十分な投球だった。(スポニチ本紙評論家)

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