阪神・中谷 超美技&初V打 休養・福留の代役で奮起

[ 2017年4月19日 05:54 ]

セ・リーグ   阪神3―1中日 ( 2017年4月18日    ナゴヤドーム )

<中・神>初回2死三塁、ビシエドの飛球を中谷(右)が好捕。左は糸井
Photo By スポニチ

 もらったチャンスは逃さない。阪神・中谷が積極的休養で欠場した福留の代役として「5番・右翼」で今季初スタメン。気持ちを前面に出したハッスルプレーを披露し攻守で勝利を呼び込んだ。

 「数少ないチャンスをものにしたかった」

 まずは守備で魅せた。初回2死三塁。ビシエドの右中間へ落ちそうな打球に向かい、1メートル87の巨体が宙を舞った。ここしかないというタイミングでの見事なダイビングキャッチ。金本監督が「あれは大きかった。ああいう球際のプレーね。そういうのを打撃にもどんどん生かしてほしい」と振り返る大ファインプレーで、先制点を阻止した。

 これでリズムをつかみ、2回1死の第1打席では左翼フェンス直撃の二塁打。最高の見せ場は、1―1の8回無死二、三塁だった。岩瀬のスライダーを左翼に大ファウルした直後の6球目。「400セーブ左腕」のスクリューを今度は右方向に運び、飛距離十分のプロ初の決勝打となる右犠飛を放った。これが今季初打点でもあった。

 「勝ち越しのチャンスで回ってきた打席だったし、追い込まれてしまったんで、とにかくバットに当てることしか考えていなかった」

 昨年のこの時期は2軍の遠征メンバーにも選ばれず、鳴尾浜球場の残留組で練習する日々。毎年期待されながらもなかなか一皮むけることができなかった。「今年こそ」の思いで臨んだ7年目。春季キャンプからがむしゃらにアピールを続け、指揮官から「キャンプMVP」の一人にも選ばれた。福留、糸井、高山がいる外野陣のカベは相当に厚いが、チームのキャッチフレーズ同様「挑む」覚悟はできている。(山添 晴治)

続きを表示

この記事のフォト

2017年4月19日のニュース