マー流楽天・辛島 もう2勝目 「左膝伸ばしたまま」直伝フォーム

[ 2017年4月19日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天2―0西武 ( 2017年4月18日    大宮公園 )

<西・楽>6回を3安打無失点、8奪三振で2勝目を挙げた辛島
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 今季13試合目で楽天が初の零封リレーをつかんだ。先発・辛島が勢いをつけた。圧巻は初回だ。先頭・秋山への1ボール1ストライクから3球目にど真ん中の直球で空振りを取った。スピンの利いた直球でカウントを整え、カーブ、スライダーがウイニングショット。いきなり3者連続三振で波に乗った。

 「何とか良い投球ができた。1人ずつしっかり抑えられたと思う」。昨季3勝に終わった左腕が、6回を3安打無失点。昨季は72回を投げて三振は48個だったが、この試合は投球回数を上回る8三振を奪って、今季2勝目を手に入れた。

 オフにはヤンキース・田中と自主トレを行い、直球を磨いた。そこで、軸足となる左膝を伸ばしたままの意識で投げるように助言を受けた。「膝を曲げた方が良いと思ってやってきたが、力が伝わらなかった」。プレートを蹴る力が左膝を曲げることで逃げていたが、先輩から直伝された新フォームで球威は増した。

 県営大宮球場の左翼からホーム方向へ追い風が吹いていた。「直球も風で伸びたと思う」。この日の最速は137キロと自己最速の145キロに遠く及ばなかったが、球威や伸びは抜群だった。

 岸のインフルエンザ、安楽の右大腿二頭筋損傷により、開幕2戦目を任された。その後は雨天中止などで先発予定が2度消滅し、今季初登板で勝利を挙げた1日のオリックス戦(京セラドーム)から中16日での登板。難しい調整を強いられたが、「逆に球数も投げ込むことができたし、有効に使うことができた」と振り返る。与田投手コーチも「本人がうまく調整してくれた」と褒めた。

 リリーフ陣も続いた。7回の森原、8回のハーマン、最後は松井裕の「勝利の方程式」が役目を果たした。守護神・松井裕は「辛島さんが粘っていたので何とか2勝目をプレゼントしたかった。風の情報も辛島さんからもらっていた」。投手陣が一体となり、チームは今季2度目の4連勝。貯金も今季最多の9として、首位固めに入った。 (黒野 有仁)

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