インディアンス2勝 PS最多5度目無失点勝利 指揮官采配ズバリ

[ 2016年10月30日 05:30 ]

ワールドシリーズ第3戦 ( 2016年10月28日    シカゴ )

<カブス・インディアンス>5回、途中降板となったトムリン(背番号43)をねぎらうフランコナ監督(その右)
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 インディアンスが28日(日本時間29日)、カブスとの第3戦に1―0で勝利し、2勝1敗とした。敵地のシカゴに舞台が移った試合で、先発のジョシュ・トムリン投手(32)ら4投手の継投でカ軍打線を散発5安打で完封した。今ポストシーズン5度目の無失点勝利は、同一ポストシーズン史上最多となった。

 今ポストシーズンの快進撃を支えてきた継投策での勝利だった。先発のトムリンは4回2/3を2安打無失点。生死をさまよう脊髄の病気から退院し、スタンドで見守っていた父・ジェリーさんに白星を届け「彼の姿を見て落ち着くことができた。父のためにベストを尽くした」と振り返った。

 「風の街」の名の通り、中堅方向へ強風が吹く打者有利の状況だったが、テリー・フランコナ監督は小刻みな継投策で相手の目先をかわした。トムリンを5回途中、58球で早々と交代。3人の救援陣はいずれも回またぎとなったが、守護神アレンらによる盤石の継投策で完封リレーした。

 フランコナ監督は攻撃でも積極的に動いた。0―0の7回、先頭で出塁した正捕手ペレスに代走を送る。1死一、三塁では、左腕ミラーの打席でクリスプを代打起用。レッドソックス時代の07年に、フランコナ監督とともに世界一を経験しているベテランが決勝打を放った。控え野手5人を全て使い切り、指揮官は「今日は9回で勝たなければいけなかった。でないと(第4戦先発の)クルバーを代打で使うことになっていた」と話した。
(シカゴ・奥田 秀樹通信員)

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2016年10月30日のニュース