【それぞれの夏】応援席を陣取ったライバル校 葵を後押しした合同応援団

[ 2016年7月9日 09:15 ]

会津地区の4校が合同応援で葵を後押しした

 会津若松市にある葵の開幕戦の相手は、球場から車で5分ほどの位置にある安積。しかし応援の数は相手の2倍以上。さながら葵のホームゲームの様相を呈した。

 同支部のライバル校の会津、若松商、会津農林、会津学鳳の選手たちが開会式後も居残り、葵の応援席を陣取った。きっかけは大会直前に行われた、葵、会津、若松商による三つ巴の練習試合。会津の小沼颯主将(3年)が「開会式後に残って応援させてほしい」と提案し、若松商ナインも賛同。話を聞きつけたその他の2校も輪に加わり、5チーム合同の応援団が形成された。

 大声援に力をもらったのが、エース右腕・福田翔太(同)だった。「ああいう応援はされてこなかったから、良い気持ちで投げました。みんなに感謝ですね」と切れ味鋭いスライダーやチェンジアップを軸に奮投。要所で守備のミスが絡んで6点を失ったが「やり切れました」とスッキリした表情を見せた。

 県レベルで低迷が続く会津支部の高校だが、頻繁に練習試合を組むなど地域を挙げて強化を図っていることもあり、結びつきは強い。この日で自身の高校野球は幕引きとなった福田だが「次はみんなの応援に行きたい」。チーム会津の一員として、まだまだ夏を戦い続けるつもりだ。

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2016年7月9日のニュース