西武“大阪桐蔭トリオ”初クリーンアップ弾 3番森「自分が一番…」

[ 2016年7月9日 05:55 ]

<西・オ>5回無死一塁、右中間に逆転2ランを放つ森

パ・リーグ 西武8―4オリックス

(7月8日 西武プリンス)
 お立ち台。西武・森はドヤ顔だった。トリオ・ザ・大阪桐蔭。中村、浅村とOBで3人そろって一発を放った。

 「自分が一番いい当たりでした!」。グイッと胸を張る。全身で大歓声を浴びた。

 「久しぶりのスタメンだったし、絶対活躍してやろうと。会心だった」。1点を追う5回無死一塁。フルカウントから、山田の139キロ直球を粉砕した。右中間席中段への5号逆転2ラン。森は大阪桐蔭の13年度卒OBで、01年度卒の先輩・中村がすぐさま続く。代わった比嘉の初球を左翼席へ。こちらは5月29日オリックス戦(ほっと神戸)以来、実に70打席ぶりの一発だった。7回2死では08年度卒の浅村が左翼へ12号ソロを放って、15年6月6日DeNA戦(横浜)以来2度目の大阪桐蔭トリオ弾。3~5番のクリーンアップの並びで打つのは初めてだ。

 ちょうど一回りの12学年上で、誕生日が1週間違いの中村との連弾は初。「なかなか打順が並ばないし、その中で打ててうれしい。トリオで一発もうれしかった」。森自身は6月29日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、7試合ぶりの先発出場だった。控えが続いても「状態は悪くなかったので」。試合前には重さ3キロのメディシンボールを、約5メートルの高さまで放り投げる練習を繰り返す。体幹と下半身の鍛錬を続け、出番を待った。

 田辺監督の「親心」もあった。逆転弾の場面のサインはエンドラン。「フルスイングはいいけど、力みすぎた“マン振り”だとボールを捉えられない。(進塁打など)制約をかけた」。結果は特大のアーチ。「コンパクトに振っても、あそこまで飛ぶと分かったと思う」と話した指揮官に、森も「常にああいうスイングができれば」と手応えをつかんだようだった。

 この日は07年度卒の岡田も「7番・捕手」で出場していたが、4打数ノーヒット。「一発カルテット」とはならず、森は「あそこで打てないようじゃ駄目ですね」と先輩をいじり倒した。17日には母校が大阪大会初戦を迎える。自身は4季連続で甲子園に出場し、2年春夏に連続優勝を成し遂げた。「差し入れはまだしていません。それはもちろん、甲子園に出てから」。2安打3打点。チームの連敗を3で止める原動力となり、後輩にも勇気を与えた。(鈴木 勝巳)

 ▼西武・中村(5回無死で森に続いて12号ソロ)打ったのはスライダー。打てて良かった。

 ▼西武・浅村(7回に左翼へ12号ソロ)クリーンアップで、僕だけ打てていなかった。追加点も取れたし、うれしかった。

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